太宰さん 、キスしよう 【太宰治】

其ノ陀 ページ7

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「 「 おめでとう ！！ 」」


パーーンッ と空中で弾けたクラッカー

空を舞うラムネ

駆け寄る大勢の ＿＿＿＿ 探偵社のみんな 。






「 乱歩さんから、のお使いの途中に見ちゃって
＿＿＿＿ あの 、えっと 」



『 敦くん云わなくて良いから！ 』

恥ずかしいにも程がある 、穴があるなら入りたい。
その言葉は正しく今だ。



「 おめでとう … ほんとうに良かったぁ 、っ」

「 もうお兄様ったら 、泣かないでくださいまし!
＿＿＿と言いたいですが私も泣きそうですわ 」


谷崎くんとナオミちゃんの涙を見れば
思わず目頭が熱くなって 、うう と声が漏れてしまう。




「 二人ともずっと両想いだったんだからさぁ

もうちょっと早く付き合ってよ ！

お互いに好きとか言いながらすれ違ってさぁ！ 」



焦れったいったらありゃしない 、と乱歩さんが
私たちを指さして声をあげる。



俺の理想では２週間前にお前らは付き合って＿＿＿＿あーだこーだと言葉を並べる国木田さん。


少し遠くから私たちを見つめるのは社長。




「 … お祝い 」

敦くんの背後から ちょこん と顔を出して
ゆっくりと歩み寄り私と私の隣にいる太宰さんに
一つの花を渡してくれた。




それを受け取った私の頭を太宰さんは撫でて

その髪先に接物をして私の空いた手を握る。







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「 もう離しやしないよ 」

真剣な瞳に映る大切な人を失いたくない、
その想いは私だって同じなの 。







『 太宰さん 、キスしよう 』




そう言うと彼は珍しく顔を赤めて照れたように笑った。








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Fin

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