思惑 ページ20
．
すれ違う会社帰りであろうスーツ姿の者たちは
アルコールの匂いに身を包ませて
私の横を通り過ぎていく。
あまり治安は宜しくない、
だから未成年の私でも深夜帯に補導されなかった。
そんな懐かしくも愛しい思い出の残る、
かつて羽風くんと待ち合わせをしていた場所に着いた。
会いに行くから 、そして伝えたいんだよ。
私のこと、愛して 。
そして 、私は誰よりも羽風くんが好きだって。
．
生憎 、羽風くんと腕を絡ませて歩くような
花の匂いの香水を身にまとい、
髪の毛も服も君色に染めた女の子じゃない私は
彼のことを好きって言うのも、おこがましい。
____それでも、恋に落ちてしまっていた。
．
毎晩待ち合わせたあの頃は 、
きっと彼は私に少なからずの好意があったはずだ。
__だから、少しでもそれが薄まる前に
私は羽風くんに伝えたい。
．
スマホの画面が暗闇で光り、深夜1時過ぎを示す。
『 ____ がんばれ 、私 』
零さんも背中を押してくれた。
だから、私は羽風くんに __________
．
「 こんばんは、Aちゃん 」
____そう、気づいたら目の前に君がいたのだ。
彼から香る強い香水 、
羽風くんの左右に立つ華やかな女性 。
遊びでいいから 、この子たちと同じでいいから
私も羽風くんといたいよ 。
．
「 2人っきりになろっか 」
彼の声が闇に溶けた。
．
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白城あろ(プロフ) - ユミカさん» コメント本当にありがとうございます！ユミカさんにそう言っていただけると、羽風くんの作品書いてよかったなと心底思いました。とてもとても嬉しいです。私もユミカさんのファンとしてこれからも作品読ませていただきます！ (2017年6月14日 22時) (
レス) id: 411fdf32c4 (このIDを非表示/違反報告)
白城あろ(プロフ) - ハルさん» コメントとても嬉しいです。ありがとうございます。涙がでてきたなんて、、本当に嬉しいです。こちらこそ、素敵なコメントありがとうございました！ (2017年6月14日 22時) (レス) id: 411fdf32c4 (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - 完結おめでとうございます！あろさんの文章は綺麗で、羽風薫というキャラの魅力が存分に発揮されていると思います。かっこいい羽風薫をありがとうございました･･･！さらに羽風薫が好きになりました！これからもあろさんのファンとして、応援させていただきます！ (2017年6月1日 23時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 最後まで素敵なお話でした！羽風薫好き過ぎてしんどいです。。。最後の方とか涙出てきちゃってほんとに視界が歪みました。素敵な小説を書いてくださり、ありがとうございました！ (2017年6月1日 23時) (レス) id: 8965abc530 (このIDを非表示/違反報告)
白城あろ(プロフ) - ろいど軍曹??稲妻に貫かれたさん» そう言ってくださり本当に本当にありがとうございます。更新遅くてごめんなさい。そう言ってくださるおかげで頑張れてます。本当にありがとうございます！ (2017年5月28日 10時) (レス) id: 4c3b6f4a7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白城あろ
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作成日時：2017年1月29日 21時
