【アイナナ】ピアニストの彼女【百】 Lesson2♪

ピアノ78 ページ34

「そういえば、ミスコンがあるってことはミスターコンもあるの？」


二人が(主に環が)買い占めてきた屋台の物を口にしながら団欒する三人。

下手に動くよりはここにいる方が目立たないだろうということで、

そこに居座ることにしていた。


一織「ないですね。今の校長になってからだと聞いてます」

環「ゆっきーの高校はあったのか？」

「あー、うちはない、かな。ベスカプならあったけど」

一織「ベスカプ？ベストカップルですか？」

「そうそう。ベストカップルを学祭で毎年決めていて選ばれたカップルはいろいろ二人でやらされるんだけど、もう一大イベントで。運動会みたいだったよ；」

環「そーなんだ。ゆっきーはももりんとでたの？」

「へっ？いや、まさかそんな…ないよ、うん(遠い目」

一織「(いろいろ大変だったんだろうな、という顔)」

環「(あとでももりんに聞こうって顔)」

一織「そういえば、松雪さんはヴァイオリンも弾けるんですね」

環「それ俺も思った！すげぇうまかったぞ」

「ありがとう//ノースメイアにいたときに、会った人に教えてもらったんだ」

一織「そうですか。」


三人で花を咲かせていれば、一織のスマフォに通知がくる。

通知をみるとどうやら、アイナナのメンバーが到着したとのことだ。


環「おっ、みっきーたち来たんだな」

一織「はい、でも兄さんは遅れてくるようですね」

「みんな見にきたんだ、本当に仲良しだね」


アイナナの仲良しぶりを見ていれば、すっかりと癒される松雪。


「あっ、もしかしてそこにももくんもいたりする？！」

一織「？、いえ、一緒ではないみたいですけど」

「そか！みんなも来たみたいだし、合流しておいで！私も、てきとーに周るから」


にこっと微笑めば、立ち上がる。

「今日私がいることはみんなには内緒ね」と、先輩との約束もあるため、二人にお願いする。

環から条件をだされ、三人でスリーショットを撮れば、教室を出ていく二人。


「どうしようかな。ここにいてもあれだし」


窓から顔を覗かす。

外に広がる風景はきらきらしていて、学生に戻りたいかも、と思ってみたり。

眺めていれば、一織たちがメンバーと合流するのがみえる。

その姿をみれば、思わず口元が緩む。


「ホント、仲良しだなぁ」


そういえば、ももくんも午後から千ちゃんと遊びにくるって言ってたけど。

もうついてるのかなぁ。

そんなことをぼんやりと考えていれば、誰かに肩を叩かれるのだった。

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