【カラ松】この吹部、同じ顔が五つあります【おそ松さん】

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吹部ライフは再び始まった。

でも、絶対行かなきゃいけないんだろうか。

退部してもいいよね、

幽霊部員でもいいよね。

あ、でも入部して三カ月は抜けられないんだっけ。

ふいに声をかけられた。

「北谷、おはよう」

振り返ると、南山がいた。

南山奉太郎はこの学校で唯一である、私がいた中学校の生徒だ。

南山は私の事を知っている。

私がなぜ地元を離れたのかも、私が吹奏楽が嫌いな事も知っている。

それに、南山は私の友達だ。

「なんでこの学校に入れたの？」

この学校は倍率が高いのは既に書いてある。

私はこれでも学年トップクラスにいた。

それでも入るのに一苦労だったのに

理科以外中の上くらいの成績の南山が何で入れたんだろう？

「俺の家が金があることくらいわかるだろ？理科が苦手だとそれがわからないのか？」

確かに私は理科が苦手だ。

でもそこまで馬鹿にされる覚えはない。

「じゃあなんでわざわざこの学校に入るの？」

「お前が心配だったからさ」

「ほっといてよ」

捨て台詞を吐き、いたたまれなくなって教室から逃げ出す。

南山は何かとおせっかい焼きだ。

その優しさには何度も救われてきたが、今度ばかりは完全に迷惑だ。


南山の呟きは私の耳に届かなかった。

「あーあ、俺嫌われたな」









そして、









彼を見つめる影にも

断章　南山side→←3

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