8：行くあて〜夢主SIDE〜 ページ10
怖かったぁ。
その言葉に尽きる。
キキョウさんめっちゃ発狂してた…
お外どんだけ怖いの……
…まあたぶん、ぼくを外に出したくなかったんだろうけど…
キキョウさんの愛を感じる。 狂気だけど。
「さて、と」
ぼくはイルミさんに貰ったメモ紙を見つめる。
そこにはハンター文字でこう書いてあった。
“行く当てがないようならヒソカというやつのとこに行くといい”
「△△△市……どこだ、そこ」
聞いたことがない。
……ずっと家に引きこもっていたから、いろいろ世界や地理の勉強はネットや本で勉強してきたけど、よくわかんないな。
そして人に聞く自信がない。
家族と執事の方としか話す機会がないからな…あれだ、“コミュ障”ってやつ！
…でも、聞かなきゃ始まらないしな。
それに、この“メモ紙”…どうにかしよう。
「あの、すみません」
とりあえず適当に近くにいる人に声をかけてみる。
その人はビックリしたように目を見開く。
つられてぼくもビックリして思わず、えっ。と声を上げる。
「ご、ごめんなさい、驚かせてしまって」
「い、いえ！ あの、何ですか？」
よかった。 答えてくれそうな人だ。
ぼくはローブを揺らし、フードから顔を出した。
……道を尋ねる身でありながら、顔を隠すのは、失礼だよね？
「え…と、△△△市って、どう…いけばいいですか？」
思わず口ごもる。
頑張れ！A！ お前ならできる！
「えっ！ あっ、は、はい！△△△市…は、た、たしか○○○シティに行けば地図が渡されるかと…！ よければ私…空港までご案内いたしましょうか？」
「！ 本当ですか、ありがとうございます、助かります！！」
あまりの気遣いに案内をしてくれるという女性の手を握ってしまった。
女性は顔を真っ赤にして、いえ。と首を激しく左右に振る。
そしてぼくはついでに、とお願いをする。
「あの、ライターとか、持ってますか？」
「？ あ、いえ…マッチならあるんですけど…」
少し申し訳なさそうに謝る女性。
ぼくはそれで大丈夫なのでいただけますか？ と微笑んで返す。
「何に使うんですか？」
「……ちょっと燃やさなきゃならないものが」
そう言ってぼくはさきほどのメモ紙を取り出す。
そしてマッチに火をつけ、メモ紙を燃やした。
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RT - とても面白いです！続編頑張ってください！ (2018年8月30日 15時) (
レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - 続編が出るのを心からお待ちしております！ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
シベリアンハスキー(プロフ) - 凄く続きが気になります！！更新お願いします！頑張ってください！！ (2017年10月29日 3時) (レス) id: a9a6ccf11e (このIDを非表示/違反報告)
お凛 - すごく面白い！続きがとても楽しみです！更新頑張ってください^ ^ (2017年9月7日 13時) (レス) id: 86a1ba0e04 (このIDを非表示/違反報告)
カクテル - 更新早くお願いします！（＾∇＾） (2017年8月16日 16時) (レス) id: 1f958aadd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年3月25日 2時
