No.36 ページ39
赤司「それに、お前たちが考えた作戦には、一つ欠点がある。」
緑間「何…?」
すると、赤司君は私を指さした。
赤司「彼女はまだ、僕か緑間か決めかねている。そうだろう、A?」
貴方「っ!!!」
思わぬ図星に、さらに血の気が引いた。
気づかれてたんだ…。
赤司「お前たちの作戦は、緑間を選ぶことが前提。もうそこから不完全なんだよ。」
緑間「本当なのか、A…?」
貴方「…っ、ごめん」
シンの驚く顔が目に焼き付いていく。
耐えられなくて、私は俯いた。
赤司「お前らの行動は、無意味そのものだ。残念だったな、緑間」
緑間「…っ」
ごめん、シン…。
私があいまいなばっかりにこんな…。
と、ここで黄瀬君が口を開く。
黄瀬「…そういえば、紫っちはなんで赤司っちの味方してるんスか?」
青峰「それは、俺も気になってた。…今の赤司の考えに賛同するって、よほどのことがなけりゃ無理じゃねーか?」
青峰君もすかさずそう言った。
対して紫原くんが答える。
紫原「…いーよ。聞きたいなら教えてあげるよ。俺が赤ちんに賛同する理由。」
隣にいる赤司君は、薄く微笑んだまま紫原くんを面白そうに見ていた。
どうやら彼は理由を知っているらしい。
そして紫原くんは、ゆっくり答えていった。
紫原「…俺ね、本当はずっと前からAちんのことが好きだったの。」
貴方 緑間「!?」
紫原「まぁ、緑ちんと付き合う前からかな…。知らず知らずのうちに、そうなってた。」
「でも、結局緑ちんに先越されて、付き合っちゃったでしょ?俺さ、それ知った時すごくショックだったし、同時にすごく緑ちんが恨めしかった。」
「だから、同じ境遇の赤ちんの気持ちがよく分かるんだ。俺も同じくらい嫉妬してたし。ま、今はいろいろ考えて諦めたんだけど」
「ていうか緑ちんにAちんを渡したくないって思いもあったし、だったらなおさら赤ちんに賛成だよ。緑ちんのモノになるより、赤ちんのモノになった方がずっといいもん。」
長々と、紫原くんは語ってくれた。
その内容は意外なものばかりで、驚いた。
まさか、紫原君まで私のことをそう思っててくれたなんて。
黄瀬「なん、スか…それ」
青峰「ハァ…紫原、お前」
「………ふざけるな!!!!!」
急に、誰かの怒鳴り声が響き渡る。
透明感があって、怒りに満ちた声。
それは今まで姿を認識されていなかった、彼の物だった。
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千夜(プロフ) - reoさん» はい、ようやく終わりました!見ていただけて嬉しかったです(*´∀`)これからは他の作品の方を更新していくので、そちらも宜しくお願いします! (2014年5月23日 23時) (レス) id: 02f77f047f (このIDを非表示/違反報告)
reo(プロフ) - 完結おめでとうごさいます! (2014年5月23日 18時) (レス) id: 613823a638 (このIDを非表示/違反報告)
千夜(プロフ) - コメント係りのアニメ(゜-゜*;)オロオロ(;*゜-゜)さん» ありがとうございます。やっぱり赤司って名の作品なのでwもうそろそろ完結するので、楽しみにしててください! (2014年5月18日 11時) (レス) id: 02f77f047f (このIDを非表示/違反報告)
コメント係りのアニメ(゜-゜*;)オロオロ(;*゜-゜)(プロフ) - 完璧に緑間選ぶと思った!それで赤司が凄く、狂ってしまうかと思いました。夢主賢いな。条件だすのがすごいですよ。更新頑張って下さい! (2014年5月18日 9時) (レス) id: bc891c7650 (このIDを非表示/違反報告)
千夜(プロフ) - コメント係りのアニメ(゜-゜*;)オロオロ(;*゜-゜)さん» ありがとうございます!少しずつですが、携帯を開けるようになったので、頑張って更新していこうと思いますヽ(^o^)丿 (2014年5月17日 19時) (レス) id: 02f77f047f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千夜 | 作成日時:2014年1月2日 14時