【黒バス】君のいる場所【原一哉】

停留所30 ページ31

それからも、彼の携帯は止まることを知らず。


「原くん、返事返してあげたら?」

ずっと鳴り続けるそれを指差し言う。


じゃあちょっとごめんねー、なんて言いながら弄り始める。



すると慣れた手つきで弄る携帯から、長い着信音が聞こえた。



「ごめん、すぐ終わらせる!」


わざわざ許可なんかとらなくても平気なのに、律儀に言ってくる。



女の人だったらやだな。


そんな願いなんかも空しく。



「だからーそれは明日って言ったじゃん?」



相手の女の人の声が思ったより全然大きく、話の内容は丸聞こえで。



……内容からして、彼女さんからかな。



原くん、やっぱり彼女とかいたんだ。



そりゃそうだよね。だってかっこいいもん。



ちゃんと彼女がいる、って言ってくれればよかったのにさ。



そしたら、送ってもらうこともなかったのに。




「原くん、私用事思い出しちゃった、だから今日はもう帰るね」



電話中の彼から半ば強引に離れる。


走って、走って、彼から逃げた。



どうして、あんなにかっこいい人を好きになっちゃったんだろう。



叶わない、そんなことわかってたのに。







どうか、好きでいることだけは許してください。

停留所31→←停留所29

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す