イケメンマネージャーは男前。【HQ】

38 反省文の紙2枚はきつい ページ39

昼休みが終わりかけの頃、校内放送で担任に呼ばれた為澤村先輩と菅原先輩と別れて職員室へと向かった。




『…失礼しました』



職員室から出てきた私の手に握らされているのは、もちろん反省文を書く紙である。




『…あぁ、最悪』



紙を見ながら歩いていると、誰かとぶつかり顔を上げる。




｢…あ、ごめん｣

『うわぁ…ロン毛だ』

｢………………え｣




ぶつかった人は髭にロン毛という少し特徴のある人だった。

制服を着ているから恐らく生徒だろう。





『あ、すみません。前方不注意でs』

｢…あれ、もしかしてAさん？男バレの新しいマネの！｣

『え？まぁそうですけど…』

｢おぉ！やっぱり！大地が言ってた通りスタイルいいなぁ｣




しみじみと顎に手を当てるポーズをされる。

………澤村先輩の知り合い？




｢あ、俺急いでたんだった…じゃ、頑張ってね、バレー部！｣

『え…あ、はい』



急いでる様子で職員室へと入っていくのを見送りながら首を傾げる。


…結局誰かわからなかった。





そこへ日向が現れて、反省文の紙を見て爆笑した。




日向｢あ、A！さっきの校内放送なんだった…ってぷっ！！反省文！！あははは、しかも2枚も！！｣

『笑うなよー！』

山口｢あれ？日向とA？｣



山口と月島がひょっこり顔を出し、スっと私は手に持っていた反省文を月島に取られる。



『あ』

月島｢反省文て…ぶぶっフツー男子が欠かされるやつでしょ｣

山口｢あー！もしかして今朝の騒動？？｣

『うるさい！返せよ！』

月島｢届いたらね｣




ひらひらと手を高くあげてからかうように見下ろされて腹が立つ。

だが私はそこらの女子とは違う。
170もあるのだ。




月島｢…え｣




私は手を組んでそれを月島の首に引っ掛ける。

そしてそのままグイッと自分の方へと引き寄せれば、必然と月島は屈む体勢になる。


低くなった月島の手から紙を取り返し、ふんっと鼻を鳴らす。





『私だてにでかいんじゃないから。私の身長忘れないでくれる？』

日向｢うぉぉぉぉ！！すっげぇ！！！今のすっげぇぇぇ！！｣


月島｢………ほんとむかつく｣

山口｢ははっ、1本取られたね｣

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