赤葦君が年上の大学生に一目惚れする話 (ページ19)

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まさか彼女の家に行くなんて思ってもなかった

制服で部活に行かなければならない高校でよかったと思った

流石にジャージで彼女の家に上がるのは違うだろう

しかし、彼女は仮にも彼氏を家に招いて何も起こらないと思っているのだろうか
俺は何も起こさないが、内心は下心があることは認める
俺だって一応男子高校生のわけだし

「本当にスッキリしていますね。
なんか居心地いいです。ここ。」

『気に入ってもらえてよかった～
親御さんには寄ってくって行った？
私もギリ未成年だけどただの高校生を家に連れ込んだって言われたら心外だよ』

「俺はただの高校生じゃないんで大丈夫ですよ。
あと、夜ご飯部活の人と食べてくってちゃんと伝えました」

『本当に夜ご飯私の手作りでよかったの・・・？
外食でもファミレスぐらいしか奢れないけど・・・』

「むしろ作ってとか言ってすみません。
でも、料理してるAさん見たいです」

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『ごめんね、狭い部屋で～
向かい合ってじゃなくて隣同士で座って食べるとかおかしいよね
机大きいの買おうかな』

俺的には向かい合っての食事もいいけど隣同士くっついてご飯を食べるのは家の中でしかできないだろうしこっちの方が都合がいい

母が作った以外の料理を初めて食べたが、なんとも言えない幸福感に俺は包まれていた
すごく美味しい。というかやっぱり幸せの味がする。

『ケーキと何飲む？
私は紅茶入れるけど～』

「じゃあ俺もAさんと同じので」

ケーキもいつしかの半分こでお皿の交換ではなく、一口ずつ食べさせてあげる形で食べているとAさんと本当に付き合っているんだという実感が湧く

この時間があまりにも幸せで、帰りたくなくてついAさんに抱きついた

少し戸惑っていた姿がとても愛おしかったが彼女の温かみが身体中に伝わってきてお互いの気持ちを感じることができた

『あ、あの～赤葦くん？そろそろ帰らないと・・・』

「あーーーそうですね、流石に怪しまれる
その、また来ても良いですか。
ご飯も食べたい・・・」

『勿論、私はいつでも大歓迎だよ！
だけど、赤葦くん春高控えてるしね・・・？』

「言いたいことはわかりました。
そうですよね、俺にとってAさんもバレーボールも大切な時間ですから。
もし、予定空いてたらでいいんで春高見にきてくださいよ。
テレビでもやると思うけど、生で見た方が絶対面白い。」

『うん！楽しみにしてる。
赤葦くん。おやすみ。』