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0.3 名前 ページ4

××××


ファウスト

彼は学者としてかなり成功したが
自分の人生に満足しておらず


悪魔と盟約し自分の魂と引き換えに
果てしない知識と現世の幸福を得た__



「ここが僕の家だよ。ちょっと狭いけど」

『町から結構離れてるんだね』

「あはは…まぁ色々あって」


あれから少し歩いて
チョロ松の家にたどり着いた


中はちゃんとしていて
人一人住むには十分だ


「悪魔って紅茶とか飲めるかな?」

『飲めるよ』


味は分からないけどな


にしても人間の家か…
思えば初めてだなこうやって
じっくり見るのは


「何か珍しい物でもあった?」

『いや…こうやってじっくり見るのは初めてだから』

「見たことないの?」

『興味なかった』


目の前の″獲物″ばかり気を取られて
周りの事なんて視界にすら入らない


「そういえば…」

『…?』

「君の名前まだ聞いてなかったね」

『…あぁ』


そういえばまだ名乗ってないか…
名前か…名前


『…付けてよ名前』

「え!?」

『ないから』

「あ、そうか…えーと」


そんなに考えなくても
単純な奴でいいのに


「うーん…じゃあキラリは?」

『キラキラネームのお手本みたいだね』

「ミカエル(天使)は?」

『悪魔につける名前じゃないよね』

「橋本にゃーは?」

『どう見ても悪魔なんだけど』


コイツのネーミングセンス嘗めてたわ
最後に至っては実在してる人物だし


名前付けてなんて言うんじゃなかったかな


「えー…じゃあAは?」

『A…悪くないんじゃない?』

「ほんと!?じゃあ今日からAって呼ぶね!」


前言撤回やっぱコイツに言って良かった
ネーミングセンスは別として…


『ねぇ…さっきの続き…いい?』

「さっきって名前のこと?」

『違う。寂しいって言った理由』


チョロ松は少し考え込んで
質問の答えを言った


「ごめんね…もう少しだけ待ってて」

『嫌なら話さなくても良いけど』

「ううん言うよ。ただ今はこの幸せを感じてたいというか」


悲しそうな嬉しそうなどこか切ない顔
それを見るたびに自分の心臓が痛くなる


何故なのかは分かるようで分かりたくない


『悪魔と一緒なのに?』

「だからだよ」

『変でしょ』

「変かな」


こんな奴と一緒にいて″幸せ″なんて
変を通り越して馬鹿だ


さっきから止まない心臓の音に
イライラして強く胸を叩いた

0.4 ナイトの役目→←0.2 理由



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作者名:カレー | 作成日時:2018年8月11日 16時

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