Daily Motion 7 【男性声優】

絶え間なく注ぐ ページ17

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津田さんの歩くのに任せて私も引っ張られていく。…というより、ほうけてしまっていて、何も出来なかった。

目の前の津田さんの背中に、掴む手に、髪に視線が釘付けで、

津田)｢んー？｣


背を向けたままの津田さんが相槌を打ってくれるまで、自分が津田さんの名前を呼んでいたことに気が付かなかった。


『あ、えと、』

津田)｢…｣


背を向けたままの津田さんは立ち止まったものの、こちらを振り向く気配はない。

でも、もしかしてこれって、


『、わたし、』

大きく息を吸い込んだ


『津田さんに言いたいことがあって、』
もしかして、もしかしなくても、津田さんは私が言いやすいように後ろ向いてくれているのかもしれない。
面と向かって話すと緊張してしまう、私はそんなダメな人間なんだって津田さんは知ってるから。


『わたし、津田さんのこと、すごく、すきです』



…てあれ？？あれれれれ？？あれーーー！？


津田)｢……｣


なんか津田さんぷるぷるしてる！！

自分の気持ちに正直になろう！て思ったらなんかとんでもないこと言ったわわたし！！！！は？？自分でも自分がびっくりだわ！！！


『あっ、やっ、あの、え、す、すきって言うのはその、あの、ら、Loveではなくlike…ていやそうじゃなくてあの、尊敬…といいますか、あの、えとあの、』
津田)｢ふぅん？｣

慌ただしく弁解する私を津田さんのあの｢ふぅん｣が一層あわてさせる。
なんかもう津田さん、笑ってるし


津田)｢津田さんのことがすきで？なんなの？｣

『なっ、えっ、と、』

かぁぁぁっと耳が熱くなる。なんだかお酒を飲んだみたいに頭がふわふわなってきて、どうしようもない


『つ、津田さんとお話できなときは本当に辛くて、』

津田)｢うん、｣

『津田さんなんで怒ってるのかわかんないし』

津田)｢うん、｣

『でもわたし、津田さんとまたお話したい、穴澤は津田さんと仲良しだよね！て、津田さんが、…津田さんが、私のこと、嫌いになるのは、すごく、すごく、いやなんです…』


絞り出した、支離滅裂な言葉たち。

自分でもなにがなんだか、でも、一番言わないといけないのは、

『ご、ごめんなさ ｢ごめんな、A｣…へ、』


気づけば津田さんはこちらを振り向いていて、優しい視線で私を見ていてくれた。

いつもの、津田さんだった。

なにはともあれ→←彼の名は、模部川 茂文緒

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