これが、恋? ページ36
赤司side
僕はずっと気になっていたことがあった
Aに抱くこの感情はなんなのか、と
「玲央」
「あら征ちゃん、どうしたの?」
「お前は頭を撫でられたことはあるか」
「そりゃあるわよ」
Aだと誰にでもそういうことしそうだな
「では質問を変えよう。
自分のコンプレックスを綺麗だと言ってくれたり、情緒が不安定な時に側にいてくれたり、そうするとこの辺りが苦しいんだ。そんなことは多々あるのだが、とりあえずこの辺りが苦しい」
右手を胸に当てて服にシワを作る
僕はこの両眼左右違う色がとても嫌いだった
それを綺麗と言ってくれたのは…
「征ちゃんそれって…」
…なんだ、早く言え。
何故お前は顔を赤くしているんだ。
「でもこれは自分で気づいた方がいいかもしれないのだけど、征ちゃんの場合そういうこと疎いと思うから言ってあげるわね」
「?」
「恋、じゃないかしら?それって」
「恋?」
「相手が誰かは知らないけど、そうじゃないかしらね。異性と仲良くしていたら嫉妬もしちゃうし、何より一緒にいたいとか心許せる人だと思えば自然とそういう感情抱いちゃうものよ」
これが、恋…
「…お前はAにそういう感情を抱くか?」
「…?…〜っ!!!征ちゃんっ!///」
「なんだうるさいぞ」
「それって征ちゃんがAのこと好きだって言ってるようなものよ?」
「…」
「私はAのことは好きだけど、恋とまではいかないわ」
「…」
「征ちゃん、Aのそういうところがいいのね〜。ま、あの子すごい気が効くし、何より人が沈んでる時にいてくれると安心するタイプよね」
玲央の言う通り安心を与えてくれるし、何よりこの眼を綺麗だと言ってくれた
「この事はAには…」
「言うわけないじゃない!頑張ってね、征ちゃん」
なんで玲央に相談したのか、もう一目瞭然だろう
小太郎と永吉はきっと僕以上に恋愛に疎いはず
相談するだけ無駄だ
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時