裏切りと幸せは対にならない (ページ9)

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お友達ページ9

Aside

どうしよう。やばい。パニクるなよ。わたし。だいじょうぶだ。

働かない頭で必死に今の状況をどう乗り切ろうか考える。

か、かんがえろ。かんがえるんだ。

こういう経験が全くない、平和な今までの生活を呪いたくなる。

こういう時にチャイムが鳴らない。

が、聞こえてきたのは陽気な声。

｢お～、なんか騒がしいと思ったら、なんこれ？｣

この場に似合わない声で入ってきた坂田さん。イケメンすぎだろ。

｢どしたんです？あ！それ、Aちゃんのメモ帳ちゃいます？｣

｢そうだけど、君、誰｣

｢あ～、どうもどうも、坂田です。それ、Aのメモ帳なんで、返してやってください。｣

｢なんで君にそんなこと言われなきゃいけないの｣

坂田さんイケメン。後でメモしておこう。

イケメン坂田は、高い声の先輩にずばっと言う。

｢人のメモ帳勝手にみる人に、言われたくないですね｣

若干怖い笑みを浮かべた御三方のリーダー格の人。名前誰だっけ。知りたくないけど。

｢ふーん、じゃ、返すよ、またね｣

そう言って出ていく3人の後ろ姿は、少し怖い。

集まっていた人も、帰ってくれた。

私も自分の席に着く。教室はざわつき、少しの視線が痛い。

｢ほれ、メモ帳。もう落としちゃダメだよ｣

イケメンだわ。

｢あははっ、意外とすんなり帰ってくれて良かった！俺もう死ぬかと思ったぁ～｣

思ったことが口に出ていたのか、軽快に笑うイケメン坂田。

『ほ、本当にありがとうございます！』

｢おう！困った時はお互い様って言うたやろ？｣

私は、助けてしかもらってないな。いつか、坂田さんが困った時に助けてあげたい。

『っ、ほんとに、ありがとうございます！』

｢敬語やめい！もう俺ら友達やろ？？｣

友達。友達。友達という言葉がこれだけ、嬉しく聞こえたのは初めだった。

『うんっ！よろしくね！イケメン坂田！』

思ったことが口に出るのも治さないとな。

坂田は、授業が始まるまで、ずっと笑っていた。

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どうも、作者、ほのぴん。です。

坂田さん地獄が終わったと思ったら、さかたんとお友達になれました！

これはまふくんとAちゃんのお話ですからね！

これからも亀ペースで頑張ります。