グリムの月光 (ページ3)

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第1章大嫌いと俺が言うページ3

【君は俺が嫌い】

またこの夢か...

【俺も君が嫌い】

知らない人が自分を嫌う夢

自己嫌悪って言うの？
そう言うのをずっと見せられてる。

【俺は君の要らないもの】

【俺は君の嫌われ者】

はぁ...何言ってんだろ
妄想乙～

あれか？二重人格とかそういう奴か？

【俺はお前が大っ嫌いだ】

そう言った最後の言葉だけは夢から覚めてもずっと頭に残っている

また今日も一日が始まる

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「ふぁー...朝か」

今日も寝た気がしない。しかし、寝る前までなかった記憶が頭の中に残っている

【俺はお前が大っ嫌いだ】

意味がわからない。
どうしてこんな記憶が毎朝あるのか。

まぁ、原因は夢だろう
と、推測はできても断言できない

そんなことを考えるより、
今日の事を考えよう。

無駄なところで頭を使うなど、消費が悪い
授業中に眠くなったりしたら厄介だ

俺はそう思い、体を起き上がらせた

今日もいつも通りの一日になる。

いつも同じ時間に起き

いつも同じ時間に学校へ行き

いつも同じ時間に家に着き

いつも同じ時間に寝る

それが俺の日常。

そんな事を感じていると、朝だといいのに馬鹿でかい声で俺の家の玄関を開ける、馬鹿がいた

「おっはようございマース!!!」

彼女....彼は俺の家の隣に住んでる宮。
俺の幼馴染
女装趣味の変態馬鹿

「いつも言うが五月蝿い。近所迷惑だ」

「何でさー！私は朝、声を出さないと元気か出ないのー！」

知らんがな...
宮の言い訳を聞くのもこれで...何回目だろう
忘れる程聞いた事しか覚えてない。

「はぁ、もういい。行くぞ」

「はーい♡」

「ハート付けるなキモイ」

これもいつもの日常の中の1部に過ぎない。
いつもこんな会話をして、一日が始まる

しかし、今日は少し不自然な事がある。
それは

【俺は君が嫌いだ。仲間の為に自分の理想を捨てるお前が】

何故か聞こえるのだ。

いつも夢で聞いているであろうその声が
聞き慣れた声のトーンだった。

確実にこの声を聞いた事があると確信出来る程強くこの声に惹き付けられた。

「...どうしたの辻ちゃん？急に振り返って」

「...いや何でもない。」

俺がそう言って歩き出すといつの間にかその声は聞こえなくなっていた。