雷門に来たシードは豪炎寺の義弟でした２【イナGO】 (ページ34)

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特別編　１０　全てをかけてページ34

「安心しろだと？遂に気が触れたかA。」
(まだ白滝は油断しているな……。よし、今だ。)
「そうさ、安心しろ。お前が戦うのは俺じゃない。」
「…？」

「お前自身だ。」

「は？何を言って………！そ、それは…。」
「あ、あれはー」
驚愕する白滝の視線の先を見て剣城も白滝と同じ表情をする。
そう、Aは……いや、Aの後にはー

ー聖獣シャイニングドラゴンがいた。

「お、俺の化身を……コピーしただと。」

「スキありだぞ。」
「…！」
Aは白滝のスキをつきボールを奪う。
「アイツ、白滝の化身も使えるようになってたのか。そういえばあの時……。行け！A！！」

(わかってるさ剣城。)
「決めてやる！スプリントワープ!!」
猛スピードでAは相手を抜いていく。

「させるか!!………追いつかない!?こいつ……スピードまで！」
Aはボールを宙に蹴り上げシュート体勢に移る。

「ホワイトブレス!!」
「化身シュートまで！？入れさせるか！」

Aが飛び上がった間に追いついた白滝がシュートを防ぎに行く。

「こんなもの………。こんなもの……こんな……もの…こんな……グワァアアッ！」

だが、Aのシュートは白滝ごとゴールに押し込む。

「は、入った。」
地面に膝をつく。そんな白滝にAが歩み寄る。

「これが、本物の化身シュートだ。……だったか？」
「き、貴様！」

ーーーーーーーーーー

試合が再開されても白滝とAの力は拮抗……いや、Aがやや優勢であった。

「すごいじゃないか!A。これなら勝てるんじゃないか？」
「そうですね水鳥先輩。」
水鳥の発言に葵も同意で返す。
「それはどうかな。」
だが、鬼道はそれを否定する。
「Aの白滝のコピーはもって20分。あと10分持つか持たないかだろう。」
「え……。」
鬼道の言葉を円堂が補足する。
「キック力はためを長く、スピードは常に全力疾走で、技は精神と頭を総動員して白滝を再現している。……そんな無茶が長くは続かない。ってことだな。」

「あぁ…。倉間。準備をしておけ。」
「はい。」

ベンチの選手やマネージャーは肩で息をするAを見つめる。

「A…。」

続く