雷門に来たシードは豪炎寺の義弟でした２【イナGO】 (ページ33)

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特別編　9　勝てない存在　ページ33

ー雷門イレブンが緊迫の表情をする中、試合が始まった。
観客席にはフィフスセクター職員、シードが大声をあげ熱気に包まれている。

「ふざけているのかA。」
「いや、大真面目だよ白滝。お前は俺１人で止めてみせる。」
フィールドでは白滝に俺がマークについている。
やはり俺の予想通りあっちのチームは白滝にはダブルチームを組んで抑えてくると思ったようで相手チームには少しの動揺がみえる。

そんな動揺を打ち消したのはやはり白滝だ。

「俺によこせ！ふざけた虚勢を貼れんようにしてやる！」
　
白滝にボールが周る。
「喰らえ!ホワイトハリケーン!!」
まだゴールまでにはかなり距離が離れているというのに白滝がシュートを打ってきた。

(相変わらず凄いシュートだ…。……あれを…早めにあれをやるしか無さそうだな。)

「そのシュートは俺には効かない!ホワイトハリケーン!!」

白滝のシュートをAが同じ技で打ち消す。弾かれたボールは白滝の元に戻る。
「チッ…力加減が悪くて白滝に渡しちゃったか。」

Aが悔やむ中、白滝は激しい怒りを浮かべていた。
「俺の技をお前如きが打つとは……。どうやら本当に完膚なきまでに負けたいらしいな。」

白滝の技を白滝の技で止める。
やはりそれは白滝のプライドを傷つけたようでー

「聖獣シャイニングドラゴン！」

ー白滝は本気を出してきた。

白滝の化身を改めてみてAは一瞬たじろいだ。

(こう対峙するととんでもない化身だな……これは…)

「……流石に俺では勝てないな。」
Aの漏れ出た言葉に白滝が勝者の笑みを浮かべる。
だが、その白滝の表情は次のAの言葉で失われる。

「だけど、安心しろ白滝。」

「……？」

　続く