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「それで? あんたらは、何処まで知っている?」
結局、部屋にいたのは斎藤さんのみ。
沖田さんは来なかったようだった。
「私は――」
何と云うべきだろうか。
正直にと答えるか、途中までにとどめるか。
「正直に云え。辻褄が合わなければ、俺としてもあんたを殺さざるを得ない」
「……」
「大将の父親に、薬の存在と【羅刹】の概要を教えて貰った。その日の夜、あの人は亡くなった」
薬研が説明してくれた。
「あの人は、雪村さん――つまり千鶴の父上だが、その人と懇意にしていた。独自に、薬――変若水について調べていたそうだ。その情報は書類に纏められて、俺が持っている。あの人の死後、俺が研究を引き継いだ。新撰組が薬の研究をしているのを知ったのは、一週間前、羅刹を斬り伏せたあの日が初めてだ」
沈黙が落ちた。
「そこまで知っていたか……」
その沈黙を破ったのは、斎藤さんの苦渋に満ちた声だった。
私はようやく、口を開く勇気が出た。
「……薬について知っているのは、私と薬研、それに今剣です。何があっても、他言はせぬようにと云われています」
「これが、俺の研究記録だ。一応……」
薬研が、書類の束を差し出した。
斎藤さんはそれを受け取り、苦々し気な表情のままこう云い渡した。
「このことは、局長に報告しておく。後日副長も交えて相談することになるだろう。……足労をかけさせたな」
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Chris(プロフ) - 魔導士カリナさん» コメントありがとうございます! 文体好きって言って貰えてすごく嬉しいです。応援……?! もうありがとうございますの一言に尽きます……。 (2017年4月3日 7時) (
レス) id: 2c836ec423 (このIDを非表示/違反報告)
魔導士カリナ(プロフ) - Chrisさん！イベント参加、ありがとうございました！私が言って良いのか分かりませんが...私、Chrisさんの文体とか凄く好きなんです。もしよろしければ、これからも作品を応援させていただいて宜しいでしょうか...？ (2017年4月2日 23時) (レス) id: 0cf79671fa (このIDを非表示/違反報告)
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