刀と共に生きてきました【薄桜鬼】【刀剣乱舞】

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　その日は結局、薬研が二勝一敗、骨喰が一勝二敗、今剣が一勝二敗だった。
　その後は、刀剣たちが入り乱れて演練を真剣で(!)やりまくっていた。
　私や千鶴、沖田さんは、端に寄ってそれを眺めていた。

　事件が起きたのは、その時だった。

　「……あれ?」

　沖田さんが、不意に声を上げた。

　「僕の刀、片方なくなってる」

　見ると、確かに二振り差してあったはずの刀が、一振りになっている。

　「おかしいな、今日は抜いてないのに……」

　金属がぶつかり合う音が響く。
　薬研と骨喰の黒装束と、今剣と鶴丸の白装束。
　そして――見覚えのない黒外套。

　「あれは……誰でしょうか?」

　私は、演練の渦中を真っ直ぐに指した。

　「全部、君の刀剣の付喪神じゃないの?」

　沖田さんが云うが、私は首を振った。

　「いえ、一人、知らない人が混ざっているんです……」

　その時ふと、こんな声が聞こえた。

　「二刀、開眼……!」

　「ふっ……」

　「おらぁ!」

　待て。
　二刀開眼は、ある一定の確率で起こる、打刀と脇差による協力攻撃だ。
　その威力は非常に強く、攻撃を受けると大抵は戦線崩壊する。
　しかし、それが起こるのは、同じ組に打刀と脇差がいる場合のみ。
　そして、私の刀剣に打刀はいない。

　「沖田さん、沖田さんの刀って、打刀ですか?」

　「……当たり前でしょ」

　だとしたら……!

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