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「失礼、致します……」
刀剣が近くにいないだけでこんなに不安になるとは思いもよらなかった。
井上さんに案内された部屋の前で、固い表情をした千鶴が待っていた。
一人で入るのはどうも怖かったのだと云う。
一緒に部屋に入ると、新撰組の幹部の方々が私を待っていた。
突き刺すような視線が、一斉に私たちに向いた。
思わず懐に手をやって、そうだいないんだったと思い出す。
「おはよう。昨日はよく眠れた?」
沖田さんが声をかけてきた。
「……寝心地は、あまり良くなかったです」
千鶴が答えた。
私は、心の中で頭を抱えた。
「ふうん……。そうなんだ? さっき僕が声をかけた時には、君、全然起きてくれなかったよね。幸せそうな寝顔で、ぐっすりみたいだったけど」
「そ、それって……!!」
千鶴が声を上げると、斎藤さんが口を開いた。
「……からかわれているだけだ。総司はあんたの部屋になど行ってない」
沖田さんは微笑んだ顔で、斎藤さんに眼を向けた。
「もう少し、この子の反応を見たかったんだけどな。
「……酷いのは斎藤さんじゃなくて、沖田さんの方だと思いますけど……」
この状況でよくそこまで喋れますね、千鶴……。
丁度その時、薬研が井上さんに連れられて入って来た。
腰の短刀がない彼は、所在無げな顔をしていた。
「大将……大丈夫か?」
「薬研こそ」
「おい、てめえら。無駄口ばっか叩いてんじゃねえ」
そこで、土方さんが呆れ返った声を上げた。
沖田さんは肩をすくめ、笑顔のまま口を
「でさ、土方さん。……そいつらが目撃者?」
そう云って私たちを一瞥した人は、幹部の中でも特に年若そうだ。
恐らく彼が、藤堂さんだろう。
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Chris(プロフ) - 魔導士カリナさん» コメントありがとうございます! 文体好きって言って貰えてすごく嬉しいです。応援……?! もうありがとうございますの一言に尽きます……。 (2017年4月3日 7時) (
レス) id: 2c836ec423 (このIDを非表示/違反報告)
魔導士カリナ(プロフ) - Chrisさん！イベント参加、ありがとうございました！私が言って良いのか分かりませんが...私、Chrisさんの文体とか凄く好きなんです。もしよろしければ、これからも作品を応援させていただいて宜しいでしょうか...？ (2017年4月2日 23時) (レス) id: 0cf79671fa (このIDを非表示/違反報告)
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