【黒バス】最愛の人

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Aが無事だった
ちゃんと生きていた

…だけど、実の親を同時に失い
記憶喪失



それはキセキの世代全員に衝撃を与えた






黄)はぁっ…



俺、黄瀬涼太は
あの話以来ずっとAっちの事で頭が一杯だ

あ、恋愛感情なんてないっスよ？！
確かにAっちは《超》が付く程の美女
だけど…

そんなの持ってたら今
俺はここに存在していないだろう


どーこにいるんスかねぇ
早く会いたい


友達として…仲間として

すると





黄)い”でっ



頭に走る激痛
頭を押さえながら顔を上げる



黄)痛いっスよ〜！森山先輩っ！


森)あ〜すまんすまん



反省の素振りすら見せない森山先輩

この人は高校時代の部活の先輩
今は美容師をやっている

森山先輩は高校時代美容師なんてやる柄じゃなかったけど…

《女の子を俺の手でもっと可愛くしたい！》




なんて叫んであっという間に
カリスマ美容師にまで登り詰めた


だからモデルをしている俺も
今みたく森山先輩にカットをしてもらってる

因みに今の激痛は
俺の頭にスプレーが落ちてきたからだったり

それにしても…




黄)今日は一段と機嫌がいいっスね


森)そうか〜？


ほら、語尾だって伸びてるし
顔もゆるっゆる

さっきスプレーが落ちてきたのだって手に力が入ってないからだし…

それに



黄)いつもなら男の客を担当してる時なんて
この世の終わりだ…なんて嘆いてるのに


森)確かに…！
今はとても気分が乗ってる


こんな気分の上下が激しい人に
俺のヘアスタイル託して大丈夫っスかね…？

ま、カリスマの言葉を信じよう



黄)何かいい事でもあったんスか？


こんなにテンションの高い森山先輩は
お初、と言っていい程だ

強いて言うなら…森山先輩が試合の時Aっち出会った時くらい


森)あぁ！！
この世で1番最高だったよ！


黄)可愛い人にでも出会ったんスか？


森)あれは女の子の代表だ…！


と、天に召されながら
スマホを弄り始める

今、写真見せるからな〜なんて言いながら


森)ほら！


黄)どれっスかー


渋々スマホに目をやる

森山先輩の可愛い基準は芸能界で働いてる俺にとっちゃ大した事ないのだから


なんて、思いつつ進められるがままに
視線をスマホへ

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