【黒バス】最愛の人

12 ページ13

赤)やぁ


桃)赤司、君！
ごめんね！！遅れちゃって…大ちゃんが寝坊するから！


青)お、俺知らなかったんだよ！！



既に赤司君を待たせてしまっていた
私と大ちゃん

赤司君は赤司君
昔も今も私達の中では絶対

彼を待たせるなんて…
鋏でも飛んでくるのか


なんて冷や冷やしながら
私と大ちゃんはお互いに罪をなすり付け合っていると…



赤)大丈夫だよ
2人も席に着け


桃/青)！！



驚いた

あの赤司君が怒らないうえに
いつもより柔らかい…


と、内心思いつつも
いつその機嫌が崩れるか分からない

赤司君が座れと言ったから
私と大ちゃんは急いで席に着く


最大の壁を乗り越え
安堵の息を吐いた



そして既に揃っていた3人に目を向けると



桃)…




みどりんは尋常じゃない程冷や汗をかき

きーちゃんはおかしい程真顔なうえに落ち着いていて

むっくんは常に欠かさないお菓子を食べず俯いている



…何かあったのかな

可笑しい


横にいる大ちゃんに目を向けると
大ちゃんも皆の異変に気付いた様で目が合った




そんな事をしていると

赤司君が席を立った



彼の姿が見えなくなったのを確認すると
全員が一斉に机の真ん中に顔を寄せた



桃)皆どーしたの？！


私の問いにみどりんが答えた




緑)赤司が…


青)赤司がどーしたんだよ


緑)赤司がおかしいのだよ



みどりんのその言葉に
むっくんときーちゃんが頷く




青)なんかあったのかよ


黄)し、知らないっスよ！
いつもより優しいし…なんか別人なんスよ
俺の記事を雑誌で見たとか…


紫)いつも食べ歩きしてると怒られんのに
あの赤ちんがさっき外でバッタリあったらお菓子くれたんだけど！！


緑)挙げ句の果てにあの赤司が今日のおは朝の話をし始めたのだよ！！


青)嘘…だろ？！





私と大ちゃんに衝撃が走った

確かに遅刻した赤司君が怒らなかったのには驚いたけど

まさか、きーちゃんの事が書いてある雑誌の記事を読んだり

むっくんにお菓子あげたり
おは朝の話をするなんて




桃)赤司君どーしちゃったの？！


青)ついに…イカれちまったのか…？


黄)そ、そんな？！


緑)何て事を言ってるのだよ！！


紫)そーだしー！
あの赤ちんが…そんな事ある訳ないしー…




全員の脳裏に

最悪の事態が想像され
一瞬にして空気が曇る

すると、




赤)どうした、そんなに暗くなって



張本人、赤司君が
席に戻って来た


私達はゴクリ、と息を呑む

13→←11

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す