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ふと気づいた時にはなぜかリクオは隣にいた
特に驚きはしなかったものの、リクオは私の長い髪を一束掬う



「ずっと思ってたが、綺麗な黒髪だな…
真っ直ぐで艶やか。まるで絹みてぇだ」

「!」



──Aの髪は美しいのう

──まるで絹のようじゃ



リクオの言葉が大昔にぬらりひょんに言われた言葉と被った



「………ふ、ふふ、ははは!」

「?なんだ?」

「は、ははっ、お前と言う奴は」



人間の時は似ておらんのに妖怪になるとどこまでぬらりひょんに似るつもりだ



「…オレがなんだよ?」

「くく、いや、なんでもない。気にするな」

「いや気になんだろ…」

「大したことではない」



私はリクオがしてきたように、私もリクオの髪に触れた
その時のリクオの顔が少しだけ目を見張ったのを見逃していない



「…お前も綺麗な銀髪だな」



あいつは銀にも見える薄い金髪だったか



「……………」

「…なんだ、リクオくん」



何を思ったのか、リクオに触れていた私の手を取りより距離を縮めてきたリクオ



「………あんま、不用心に男に触れるもんじゃねぇぜ」

「何故だ?」

「あんたは自分の容姿の良さを知っておくといい。
あとな、オレの髪をあんな愛おしそうに撫でんなよ。
勘違いする」

「…………………」



愛おしそうに…?



「………それは、すまなかったな」



ぬらりひょんにも昔よく言われたな
男に無駄に触るな、容姿の良さを理解しろ
私にその気がなくとも私に近づかれれば男は皆勘違いすると



「………に、しても………
本当にあんた、綺麗だな……」



私の顎に手をやり、見上げさせるリクオ
その仕草まで祖父似か?



「私に惚れても良いことなど何一つないぞ」

「それを決めるのは、オレだ」

「やめておけ」

「なぜ?」

「私には、忘れられない男がいるからな」



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(プロフ) - printemps(プランタン)さん» そうなんです。一応最強設定ではありますので…^^; (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しろくまさん» ご期待に添えたようでよかったです(*^^*) (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - もう知ってるけど、夢主最強説 (2020年5月17日 10時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - 更新ありがとうございます!わぁ(*´▽`*)リクにお応えして下さりありがとうございます!めちゃくちゃ面白かったです笑 鴆様流石ですし、狒々のなんとも言えない子供感がたまらなかったです!楽しみに待ってます!更新頑張ってください! (2020年5月16日 20時) (レス) id: 4a9ec96a98 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 木乃伊さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2020年5月16日 19時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月21日 20時

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