第36話。過去編* ページ6
桃「…ねぇ」
『さ、さつき…?』
私の肩を支えるさつきの手に力が籠る。
さつき、痛いよ?
そう思いさつきの目を見つめれば、こちらの視線に気づいたのか私の体制を建て直し離れる。
桃「これ、どういう事かな」
にこっと可愛らしい笑顔を浮かべ、彼女達の元へ近づく。
私は今、さつきの後ろ姿しか見えていない。
その後ろ姿でさえ、怖かった。
『ど、どうって…』
桃「もうAを虐めたりしないって。そう、約束したよね?」
「え…?」
どういう事?
もしかして、私が帰っちゃったあの日?
さつきは話を付けてくれてたんだ。
桃「私が居ない時にずぅっとこんな事してたの?」
『ち、違っ』
主犯の彼女が言いかけた言葉。
言い終えられなかったのは、さつきが彼女の頬を叩いたからだった。
桃「じゃあ、これはどう説明をつけるつもり?」
『い、痛いよぉさつき…』
桃「Aの方が何倍も痛かった!」
さつきの叫び声に教室がシンとなる。
沈黙。
それは数秒だった。
でも、私にはとんでもなく長い時間のように感じた。
拍を置きさつきが振り返る。
桃「気づけなくて、ごめんね」
「さつき…」
ぼろぼろと涙をこぼすさつきの姿に、私も泣きたくなった。
違うの、謝ったりしないで?
私はただ、迷惑をかけたくなかった。
余計な心配をかけたくなかった、だけなのに。
さつきが傷跡に気付ける訳がないんだよ。
季節的に長袖を着ていたし、お風呂も一緒に入らなくなった。
私が変わった事に気付ける訳がないんだよ。
笑顔だってさつきと大輝の前では絶やさなかった。
…大輝は違うクラスだけど。
それに、放課後はいつも高尾君と遊んでいた。
さつき達と一緒にいる時間は誰が見てもわかるくらいに減った。
だから、気付けなくて当然なんだよ。
「…さつき、ごめんね」
私、結局迷惑をかけるんだ。
私みたいな双子がいるせいで…
確かにさつきは困っているのかもしれない。
誰だったかな?
私だったかもしれないし、さつきだったかも。
はたまた、クラスメイトの誰か?
わからないけど、誰かが口を開こうとした。
それを遮る扉の開く音。
先「はい席についてね、朝の会始めます!」
先生がタイミング悪く入って来たのだ。
みんな、微妙な表情を残しこの場は解散となった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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ひかフォッコ(プロフ) - 佐倉ちゃん!お帰り!(*´∇`*)続編絶対見に行くから、頑張ってね♪ (2015年7月17日 9時) (携帯から) (レス) id: 1b30af591a (このIDを非表示/違反報告)
Arisu - おかえりなさい^^遅くなりすみません(__)続編楽しみにしてますね^^ (2015年7月16日 16時) (レス) id: d40d2064b9 (このIDを非表示/違反報告)
みさぽん(プロフ) - すごく楽しみです!!頑張ってください!更新が待ち遠しいです! (2015年7月15日 7時) (レス) id: 6026f3d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
奏 蓮華(プロフ) - 続編おめでとうございます!!楽しみにしています!更新頑張って下さい♪ (2015年7月15日 5時) (レス) id: 6dd694a9c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ(プロフ) - 続編もおもしろそう(´ー`)楽しみにまってます! (2015年7月14日 22時) (レス) id: 8238f4495b (このIDを非表示/違反報告)
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