立場逆転、番外編第8話。* ページ25
けたたましく鳴り響く音。
音を手で探り、触れた物体を叩き落とす。
「…うるさいなぁ」
小さく呟き、重たい体を起こした。
床に転がる目覚まし時計は、既に虫の息だ。
此処…
「私の、部屋…？」
てことは、さっきの出来事は夢？
…それにしても、リアルな夢だったな。
「準備しちゃおうむ
ベッドから降りようと手を置くと、ふにゃりと感触。
な、なに？！
生暖かい感触、人間…？
こ、これ私のベッドだよね？
慌てて掌を退かし、ベッドを確認する。
間違いない、これは私のベッドだ…
「…え？」
じゃあ、あの生暖かさはなに？
ま、まさか幽れっ
「っ！」
その事実を認めたくなくて、勢いよく掛け布団を捲る。
姿を現す桃色髪の女の子。
長い髪をそっと手で退かせば、整った綺麗な顔。
…さつきだ。
「よ、よかった…」
あれ、でもなんでここにさつきが居るの？
新たに疑問が増えて困惑する。
「え、えぇ…」
桃「明日の、学校、も…楽しめます、ように…」
「…ふふっ」
ゆっくりと並べられた寝言に笑いが零れる。
なーに、どんな夢を見てるの？
ふにふにと頬をつつく。
もしかしたらあの夢は、さつきの見せてくれたなかな？
なんてね、そんな非科学的な事有り得ないか。
「ありがと、さつき」
優しいね。
そう微笑んで、さつきの頭を撫でる。
桃「ん…」
「うわぁっ」
ゆっくりとさつきが起き上がる。
ビックリして手を引っ込め、忙しなく鼓動する心臓を宥めた。
桃「…あれ、A？」
どうやらさつきも戸惑ってる様子。
そりゃぁ戸惑いもするよね、ここは私のベッドだよ。
「ふふっ、おはようさつき」
桃「お、おはよう？」
ぽかん、寝惚け眼で挨拶を返される。
おかしいな、と呟きながら私のベッドから降りた。
その後を追うように、私もベッドから身を離す。
不思議な立場逆転だった。
でもさっきとは違って、思い出せるのは断片的なものだけ。
早くも夢の大半を忘れていた。
「ありがとね、さつき」
覚えている内に、また同じことを繰り返した。
これは、向こうのあなたに。
桃「なにか言った？」
「ううん、なーんにも」
桃「えぇ、教えてよぅ」
「だめー！」
朝からばたばた階段を駆け下りる。
偶には、こうして童心にかえるのもいいのかも。
鏡を目の前に爆発頭を見て、また笑い合った。
まだ暫くは、代わり映えのないこの日々のままで。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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ひかフォッコ(プロフ) - 佐倉ちゃん！お帰り！(*´∇｀*)続編絶対見に行くから、頑張ってね♪ (2015年7月17日 9時) (携帯から) (
レス) id: 1b30af591a (このIDを非表示/違反報告)
Arisu - おかえりなさい^^遅くなりすみません(__)続編楽しみにしてますね^^ (2015年7月16日 16時) (レス) id: d40d2064b9 (このIDを非表示/違反報告)
みさぽん(プロフ) - すごく楽しみです！！頑張ってください！更新が待ち遠しいです！ (2015年7月15日 7時) (レス) id: 6026f3d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
奏 蓮華(プロフ) - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！更新頑張って下さい♪ (2015年7月15日 5時) (レス) id: 6dd694a9c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ(プロフ) - 続編もおもしろそう(´ｰ｀)楽しみにまってます！ (2015年7月14日 22時) (レス) id: 8238f4495b (このIDを非表示/違反報告)
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