2話 ページ4
「若様っ！何度申し上げればお分かりいただけるんですか！？」
屋敷の主であるはずなのに…
「お客様がいらっしゃるのに…って聞いてますか！？」
時「ハハッ、聞いてますよ〜」
使用人に絶賛説教され中
「まぁとりあえず、お着替えなさらないと…若様早く此方に」
やっと説教が終わり、客に会うとき用の着物に着替えさせられる
時「…はぁ…堅苦しい」
着替えさせられて自室で待機中
いきなり誰かに抱きしめられた
？「しーぐーれー君！」
ギュゥゥ〜
時「レオン…君…く、苦し…です…」
首に腕が回り、締め上げられている
レ「あ、ゴメンね〜大丈夫？」
ニコニコと笑いながら時雨を離す
無邪気な少年…レオン・ブラッド
時「げほげほ…一応大丈夫、ですよ。一応」
レ「誰が来るの？時雨君今日派手なやつ着てるし、何？お偉いさん？」
時雨の真正面に座り、聞いてくる
時雨は何処か遠くを見つめ、こう言った
時「…本当は会いたくないですが…私の父上が来ます」
言ってる時の顔はかなり嫌そうなのが伝わってくる
レ「…そう、まぁ頑張れ〜。僕は自分の仕事に今から行ってくるよ」
のんびりと言いながら、じゃあと言って部屋を出ていった
一人になり、ぼんやりと何かを考える
そのうち眠気がきてゆっくり瞼をおろし、眠りに落ちた
〜☆〜☆〜☆〜
コンコン…
「若様、旦那様が来られました…」
時「…スー…」
「若様？」
使用人が来て声をかけるが、反応無し
恐る恐る部屋を覗くと
壁に寄りかかり、眠っている主の姿
使用人は密かに新米女中でありながら、我が主に想いを寄せている
初めて見る寝顔にテンションが少しずつ上がっていく
時「…スー…」
整った顔…
伏せられた長いまつ毛…
まだ少しあどけなさを残す穏やかな表情…
なのに、何とも言えない色気を放つ…
真っ赤になりながら思わずその顔に、頬に触れようとした…次の瞬間
チャキ…
「っ！？…わ、若…若様！」
眠っているはずの時雨が刀を使用人の首にあてがった…
だが、時雨は目を開かない
「若様…？」
どうやら無意識のようだ
ホッと息を何とか吐き、起こすため声をかける
「若様！お客様がお見えになっています。早くお目覚め下さい」
刀はあてがわれたままだが、冷静になり、ゆっくりと言葉をかける
ピクッ…
時「…ん？」
「若様…お客様が来られましたよ？///」
時「…そうですか…ってすみませんっ！」
刀に気付くとすぐ謝り、その姿に使用人はクスクス笑うのだった
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作成日時：2013年7月23日 18時
