5人で生きてゆく…part50 (ページ24)

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2474.【雅にぃの病と5人の絆】ページ24

［翔にぃside］

「咳は治った？」

雅「ん、大丈夫っぽい」

ここ数日、咳と微熱が続いている雅紀。

心配で今朝も声を掛けたけど「これくらいじゃ、
仕事休めないからさ～」って逃げられた。

まぁ確かにね、多少の体調不良だと仕事を
休めないこともあるだろうけれども…

「もう2週間も経つだろ？頭痛は？」

雅「ん～…ちょっと」

さすがにここまで長引くと、心配が募る。

俺だけじゃなくて、智にぃと双子も心配してるし。

先週「病院こい」って言ったんだけど、仕事が
立て込んでて間に合わなかったみたいで。

「明後日は休みだろ？」

雅「…ん」

「朝イチで病院な？」

雅「え～…」

「え～、じゃないの。いいな？病院にいきなさい」

雅「はぁ～い…」

あんまり乗り気ではないみたいだけど、みんなが
心配していることも雅紀は知っているから。

家を出る前には「病院で薬もらって元気になったら
お前らと遊んでやるから」なんて言って。

和に「遊んでもらう程ガキじゃねーし！」って
返されていた。

和もいっぱいいっぱい心配しているから、その
裏返しなんだろうけどね。

智にぃと双子を家に残して、雅紀と共に車に乗る。

診察と共に、簡単な検査だけパパッとして
薬を処方しようと思っていた。

［智にぃside］

翔から「血液検査で引っかかって…ちょっと
詳しい検査してもらう」って電話がきて。

その後すぐに「ごめん、精密検査必要かも」って。

フットサルに行く予定だった双子も「心配だから
休む」って、リビングから動かずに、翔からの
次の連絡を待ってる。

楽観視していただけに、気持ちの整理が追いつか
なくて…

それは翔も同じみたいだけど。

「かず、じゅん？これ見て」

和潤「えっ…」

翔からのLINEを見せたら表情が強張る2人。

そりゃ、そうだよね。

『雅紀、このまま検査入院することになった。
詳しく話したいから、双子連れてこれから病院に
来てもらっていい？』

しばらくフリーズした和と潤だったけど…

和「大丈夫だよね？」

潤「いや、平気でしょ。雅にぃ元気だったし」

和「だよね。大丈夫だよね」

動揺を隠せない俺を気遣ってか、双子は強がって
「雅にぃの荷物用意してくるね！」って。

和がよく入院するから、入院に必要な物は
俺らはみんな分かり切ってる。

洗面用具もパパッと揃って「コップはどれが
いいかな～？」って。

「これにしてあげて？」

俺は、双子が『にぃ達の日』ってプレゼント
してくれたコップを選んだ。