心のままに 12 (ページ21)

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閉店したばかりのハピネスに逃げ込むように入ると

「ひどい顔」

ってゆきちゃんに苦笑されたけど、

「誕生日祝いで何も聞かないでおいてあげる」

って。

「涼太に……ここにいること言っとくわよ？」

って言われてゆきちゃんを見ると

「もし来たらお願いしますって……

さっき電話がきたわよ？

ちょっといじわるしようと思ったけど、

子犬いじめるみたいでかわいそうで

できなかったわ～」

って笑ってる。

「今夜ひと晩だけよ？」

って釘を刺され、はぁいって返事すると

小さい頃に使ってた部屋に入り

ソファーに横になり、目を瞑る。

後悔ばかりが心につもってく。

自分の中の問題って、わかったばかりだったのに…

お酒の勢いってホントに怖い………。

「A？入るわよ？」

ゆきちゃんが側まで来て

「バカ……そのまま寝たら凍死するわよ？」

って言われ、家に連れて行かれた。

『ここに来るの……久しぶり』

リビングのソファーに座ると、

「お風呂沸かすから、先に入りなさい」

って、色々貸してくれる。

ゆきちゃんのパジャマは大きいけど……

昔から変わらない香りがして、安心した。

ホントに何も聞かないでいてくれて……

「ひと晩だけって言ったからね？」

って、翌朝、当たり前のように部屋を出された……。

さすがゆきちゃん…と言うべきか……。