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18年後 ページ4
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---カンカン、カンッ
---サッ、ザッ
「よし、今日はここまで!」
『ありがとうございました!』
木刀をしまい、手拭いで汗の始末をする。
今年も京の夏は…暑い。
「A、強くなったな!昔は一太刀で押し負けていたのに…」
『それは昔の話でしょ?お父さん。私もう18だよ』
「ははっ、そうだったな。もうこの道場の看板だもんな」
『お父さんの教えが良かったからね』
そんな風に父と話していると、中の道場から母が顔を覗かせた。
「あなた、A、そろそろ昼餉にしましょう。他のお弟子さんも揃ってるわ」
『ありがとうお母さん。お父さんも行こう』
「ああ、そうだな」
父と母が仲睦まじく話している後ろで、幸せとはこういう事なんだろうなと考える。
と同時に、18年前のあの日を思い出す。
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作者名:流風 | 作成日時:2018年10月31日 23時