134話 ページ35
「行くぞ、アツシ」
「え〜オレお腹ペコペコなんだけど〜」
「昼休みっつっただろーが」
「何かあるんですか？」
黒ちんが会話に入ってきて、崎ちんにそう聞いた。
崎ちんはオレと数分話がしたいってことを黒ちんに告げて、それを聞いた黒ちんは昼食片手に「先に屋上行ってますね」と言って教室から出て行く。
「……で、何の話〜？ 早く終わらせて昼飯食いたいんだけど」
「なら移動ついでに聞け。テツヤがいねぇならそれでもいい」
なに、黒ちんに聞かれると困る感じ？
とりあえず席から立ち上がって、昼飯持って崎ちんについて行くことにした。
「本当はこんな騒がしい廊下じゃなくて、どっか静かな場所ででも話したかったんだけどよ」
「どうせオレらの話なんざ誰も興味ねぇだろうし」と続けて、崎ちんは一度口を閉じた。
人がいたら話せない話って何？ 崎ちん不良だし、危ないバイトの勧誘とか？
「お前――須藤のことどう思ってる？」
全然違った。ていうか、それが人前じゃできない話？ 崎ちんの思考よくわかんない。
ていうかそれ、前に赤ちんにも聞かれたやつ。オレそんなに須藤ちんと仲良くしてた？
「それ、赤ちんにも聞かれたんだけど」
「へー、それで？」
「オレ、須藤ちんのこと何とも思ってないし」
「……マジで？ それはそれで須藤が可哀想に思えてくんぞ」
何で可哀想なのかよくわかんないけど、もう少し具体的に『美味しいお菓子くれる人』だと思っていることを伝える。
それを聞いてもなお、崎ちんは須藤ちんが可哀想だと言う。
「何〜？ 崎ちんの方こそ恋人ごっこして情が移ったわけ〜？」
「別にそうじゃねーけど、あんな美人から菓子貰って感想それだけかよ。お前彼女出来ねーぞ」
「彼女とかいらないし。それと、須藤ちんは悪い奴だって赤ちん言ってたじゃん」
「……あーなるほど、謎が解けた。話はおしまいだ」
結局崎ちんが何をしたかったのかわからないまま話が終わった。
でももう、どうでもいい。お腹空いた。
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月夜 黒輝(プロフ) - 新感覚で面白かったです！なんかアレですね、自分の方がいいのにっていう嫉妬なんですかね？可愛いと思えました！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2019年6月24日 21時) (
レス) id: 7066949ba0 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - 続きが楽しみです！更新頑張って下さい。応援しています！ (2019年5月4日 2時) (レス) id: 72403510b8 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 申し訳ありませんが、リクエストはご期待に沿える自信がないため受け付けておりません。コメントありがとうございました。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月27日 10時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 緋寄＠紅鬼姫さん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます！ (2019年3月11日 19時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年4月20日 17時
