検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:116,906 hit

118話 青峰side ページ19

朝、というか授業中、相変わらず教師の声は眠気を誘ってくる。

ノートを取る気も起きねぇオレは、教師に隠れてスマホを弄っていた。

しかしそれさえも面倒になるほど眠くなり、アプリを閉じてディスプレイも消そうとした時、一通のメールが届いた。

ブーッとバイブが鳴り、咄嗟に教師の方へと目を移したが、どうやらバレてないようだ。

誰だよこんな時間に、迷惑メールか?

そんなことを考えながら、オレはメールを開く。

それは唯一授業中でも平気で送ってきそうな灰崎からのメールであり、内容は一行で済むほどの短い文。

『今すぐ男子トイレに来い』とか、こいつ何言ってんだ。

授業中だぞ? こいつはサボってるのかもしれないけど、緑間の前でサボったら赤司に余裕で伝わるじゃねーか!

ある意味迷惑メールだな、無視するか。

今度こそスマホを手放そうとしたが、再度バイブ音が鳴る。

教師の「ん?」という声にオレの肩はビクリと震えた。

しかし教師は気のせいかと教科書に視線を移す。

オレはホッと胸を撫でおろしながら、新着メールを開く。

『無視すんなよ、大事な話があるんだって』――大事な話ぃ?

どうせしょうもない話だろ、灰崎だし。

でもこのままじゃまたメールきそうだし……仕方ねぇ、抜け出すか。

ガタッと大きな音を立ててオレは椅子から立ち上がる。

当然クラスの視線、教師の視線がオレに突き刺さる。

中でも一番痛いのは緑間の視線か。

オレが無言のまま教室を出ようとすれば、教師は慌てながらも「どこへ行くんだ」と聞いてくる。


「腹痛いんでトイレ」

「……そ、そうか」


ガラガラと教室の扉を閉め、誰もいない静かな廊下でため息を吐いた。

そして目的の男子トイレ……っつーか、この一番近いトイレでいいんだよな?

ドアノブに手をかけてからそんな疑問が浮かんだが、扉を開けた先には迷惑メールの送信者が悪い顔をして突っ立っていた。

119話→←117話 須藤side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (206 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
543人がお気に入り
設定タグ:黒バス
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

月夜 黒輝(プロフ) - 新感覚で面白かったです!なんかアレですね、自分の方がいいのにっていう嫉妬なんですかね?可愛いと思えました!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2019年6月24日 21時) (レス) id: 7066949ba0 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - 続きが楽しみです!更新頑張って下さい。応援しています! (2019年5月4日 2時) (レス) id: 72403510b8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 申し訳ありませんが、リクエストはご期待に沿える自信がないため受け付けておりません。コメントありがとうございました。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月27日 10時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 緋寄@紅鬼姫さん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます! (2019年3月11日 19時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年4月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。