＃＃＃ ページ10
.
凛月くんの言葉が忘れられない。先程の言葉をあの場で言う意図が分からないのだ。
流石に言葉の意味は分かる。
嫌という程に。
ただ凛月くんが言いたかっただけならば、この件に関して考える事はしなかっただろう。だが＿彼は何も思わずに言うわけがない。
つまり、彼の言葉には何かが隠されていると私は思うのだ。
『(とは思っても....やっぱり意図が分からないんだよなぁ....。)』
書類を書く手が止まる。
今週中には提出しなければならない書類なのにも関わらず、ほぼ空白になっている。
ーーやらないと....完璧に仕上げないと。
ーーじゃなきゃ....＿。
凛月くんの言葉は一旦忘れよう。そして、目の前にある書類を片付けないと。
切り替えて、再び書類を書き始めた。完璧にかつ余裕を持って生徒会に提出しないと、アイドルたちからの信頼がガタ落ちしてしまう。
これだけは避けないと。
じゃなきゃ、私はまた....＿＿。
「おや、こんな所にいたんだね。」
その一言だけで身体が震えた。
ーーあぁ、本当に慣れない。
夢ノ咲学院に入学してから、かなり経つというのにも関わらず、どれほど話しても、どれほど顔を見ても慣れない相手。
『会長....さん。』
「そう怯えなくてもいいじゃないか。僕はただ、君とお話がしたかっただけだよ。」
私は会長さんが嫌いというわけではない。何もかも見透かされているようで怖いのだ。
この学院には勘の鋭い人たちが沢山いる。だが＿目の前にいる会長さんは誰よりも私の事を見透かしているような気がしてならない。
ーーきっと彼は、私の事情も....私がみんなに対して抱いている感情が分かっているはず。
「誰にでも優しく、結果を残し、そしてアイドルたちからの信頼が厚い。これだけで見れば、誰しもが優秀なプロデューサーだと思うだろうね。」
＿急に何を言い出すのだ。
そう言いながら微笑む姿は、何処か儚さを感じるものだった。まるで天使のような微笑みに思わず、見とれてしまいそうになる。
＿けど、その笑みには裏がある。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あませ(プロフ) - ほたるさん» コメントありがとうございます。徐々に重くなっていく話ですが、最後まで書ききれるようにします。更新ペースが遅くならないように頑張ります！ (2020年3月2日 18時) (
レス) id: eaae7a7c94 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - めちゃめちゃ好きな話です！続きが楽しみすぎます！！ (2020年3月2日 17時) (レス) id: 101ac6905b (このIDを非表示/違反報告)
あませ(プロフ) - 瀬永ゆうさん» コメントありがとうございます。それなですｯｯ！月永くんって本当に可愛いですよね( > < )お身体のお気遣いありがとうございます。これからも頑張っていこうと思います！ (2020年2月15日 12時) (レス) id: eaae7a7c94 (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - レオぴ好きだ...可愛いかよッッ！お身体にも気をつけて頑張ってくださいね！応援しています(*´ω`*) (2020年2月15日 9時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あませ | 作成日時：2020年2月13日 18時
