8：旅を始めよう ▼ ページ9
翌朝。
タケシは朝食の準備をしようと、サトシ、ヒカリよりも早く起きた。
「…おはようございます」
「うおっ！？…なんだ、カイトか！おはよう。随分早いんだな」
だがカイトはタケシよりも早く起きていたらしく、ばっちり帽子も被っていた。
やはりそれは深々と被られていて、背の高いタケシをカイトが見上げる形になっても表情はほとんど見えなかった。そのことを少し寂しく感じながらも、カイトに問いかける。
「朝ご飯、何かリクエストはあるか？」
「ううん。タケシのご飯だったら、なんでも嬉しいよ」
「はは、嬉しいこと言ってくれるな」
タケシが顔を綻ばせると、少年の纏う雰囲気もふっと柔らかくなった。
水汲みを頼むと快く引き受けてくれた為、タケシは容器を渡して自分は調理を始めることにした。
「ふぁああ…タケシ、おはよ」
「おはようヒカリ」
「あれ…？カイトもう起きたの？」
「ああ。今水汲みに行ってくれてるよ」
「病み上がりなのに早起きってすごいなぁ…」
眠い目を擦り、ヒカリもタケシの手伝いに回った。
カイトが小川から戻ってきた頃には美味しそうな朝食が出来あがっており、カイトは小さく感嘆の声を漏らした。
「わぁ…！タケシ、すごいね」
「そうか？あ、実はまだサトシが起きてないんだ。起こしてきてもらってもいいか？」
旅慣れしているサトシは寝坊したわけではなく、単に他の面々が起きるのが早かっただけなのだが。
カイトは頷いて、青い寝袋の元へと向かった。
「おーい…、朝だよ」
「…んぅ…」
むにゃむにゃと身じろぎしたサトシの側で、ピカチュウが目を覚ました。
カイトがおはようと言うと、可愛らしく挨拶を返してくれた。そしてまだサトシが起きていないことに気付くと、仕方ないなぁと微笑んだ。
サトシとピカチュウの絆が垣間見えたような気がして、カイトの表情も柔らかくなる。
「起きて、タケシ達が待ってるよ」
「ピィカ」
「…サトシ、」
すると彼の瞳がゆっくりと開かれて、ふわりと破顔した。
「…あれ？ピカチュウ？」
「チャァ〜」
「それと…カイト？」
「うん、おはよう」
サトシは自分の名前が呼ばれたのを聞いて目を覚ました。
自分を呼んだのは黄色い相棒と、そして…
「カイト、さっき俺のこと呼んだ？」
「うん…煩かった？」
「まさか！おかげで起きられたよ、ありがとう」
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桜光 - ピカチュウ・・・が崩壊してる(;・д・) (2018年12月28日 21時) (
レス) id: c1c7fb77d9 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 謎を作ってしまい本当にすみませんっ！ずっとミスしたままになるところだったので、とても助かりました！そう言っていただけてとても嬉しいです、ありがとうございます！ (2017年1月10日 15時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
- それに、よくある作品のように話の内容もぶっ飛んでなくてしっかりしてるし、文章も上手のようなので……とても好きです！これからも頑張ってください。((突然すみませんでした。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
- あ、いやいや目に余るなんて……貴方の作品は凄いと思っています！そういうことだったんですね。謎が判明して良かったです。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 私も時折見返して変換ミスがないか確認していますが、それでも見落としてしまうことがあります。目に余るようでしたら、何話目にミスがあるのか教えてくださると嬉しいです！出来る限り早く対処させていただきます。ご迷惑をおかけしてすみません。長文失礼致しました。 (2017年1月10日 12時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こうもり | 作成日時：2016年7月18日 7時
