49:コンテスト・開幕 ページ50
「あら、あなたもカイトくんのお友達だったの」
和気藹々としていると、氷柱のように尖った声が横入りしてきた。
その呼び方をするのはこの町で出会った少女、ライカだけだ。
「良かったわね、ボーイフレンド以外にもお友達がいて」
「いちいち失礼な言い方ね」
「…そのカイトくんの姿が見えないけれど、あなた愛想でもつかされたの?」
「カイトなら、…じっ事情があるのよ」
急にカイトのことを聞かれ、ついどもってしまうヒカリ。
ふぅん?とライカはそこで追求を止めたが、高圧的な態度は変わらない。
勝ち誇った笑みを浮かべて、ヒカリの傍にカイトがいないことを喜んでいる。
その本人はここにいるんですけどね。
ばっちり女装キメ込んでますけどね。
女装っていうか男装の上に女装しただけですけどね。
本来の格好に戻っただけなんですけどね。
そう心の中で呟いたAは、変装がばれないことだけを願ってひたすら俯いていた。
「そこのあなた。アムって言ったかしら?あなたがコンテストバトルに勝てば、決勝で会うことになるわ。楽しみにしててね」
宣戦布告をしたライカは、桜色の髪をなびかせて去って行った。
まるで自分が勝ち進むのは当然と言わんばかりの台詞だったが、一次審査を見るに一番実力があるのは彼女だったので何とも言えない。
「…ねぇタケシ。参考までに聞くけど『1位2位を争うレベル』って、僕と誰?」
「ライカ、かな」
「だよね」
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桜光 - ピカチュウ・・・が崩壊してる(;・д・) (2018年12月28日 21時) (レス) id: c1c7fb77d9 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 謎を作ってしまい本当にすみませんっ!ずっとミスしたままになるところだったので、とても助かりました!そう言っていただけてとても嬉しいです、ありがとうございます! (2017年1月10日 15時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
- それに、よくある作品のように話の内容もぶっ飛んでなくてしっかりしてるし、文章も上手のようなので……とても好きです!これからも頑張ってください。((突然すみませんでした。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
- あ、いやいや目に余るなんて……貴方の作品は凄いと思っています!そういうことだったんですね。謎が判明して良かったです。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 私も時折見返して変換ミスがないか確認していますが、それでも見落としてしまうことがあります。目に余るようでしたら、何話目にミスがあるのか教えてくださると嬉しいです!出来る限り早く対処させていただきます。ご迷惑をおかけしてすみません。長文失礼致しました。 (2017年1月10日 12時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こうもり | 作成日時:2016年7月18日 7時