46:コンテスト・開幕 ページ47
「まあそうなると妙に様になってることにも説明がつくな。…ちょっと待て、あのニューフェイスは『カイト』と『A』と『アム』って3つも名前持ってるのか?」
「どれが本物か分からないのニャ」
「しかもあいつ結局ボーイなのかガールなのかどっちなのよ!ジャリボーイガールなんて長ったらしくて呼びにくいじゃない!」
「ボーイガールなんてややこしいことこの上ニャいニャ」
だんだんと論点がずれてきている。
しかし突っ込む者はいなかった。
「…もう『ニューフェイス』でよくないか?」
「それもそうね」
「考えても仕方ニャーのニャ」
「よし、それじゃ『ジャリボーイガール改めニューフェイスのポケモンをピカチュウ諸共ゲットしちゃおう大作戦』開始よ!」
「「おう!!」」
やたらと長い作戦名など気にしないロケット団は、再び双眼鏡を覗き込んだ。
会場を出たAだったが、この町に詳しくないので、こんなときに人が行きそうなところなど検討もつかなかった。
出店のある通りに行ってみたが、コンテストに人を引っ張られすぎて閑古鳥が鳴いていた。というよりも、出店者がこぞって観戦に行っているので店が開いていないというのが正しい。
あまり遠くへ行って迷ってしまった、なんてことになったら笑えない。
Aは丁度目に入った公園に入ることにした。
辺りを見回して、誰もいないことを確認して。
「グラエナ、エアームド、出てきて」
出て来た2人の仲間にしゃがんで視線を合わせた。
「エアームド、さっきはありがとう。私ちゃんと出来てたかな?」
まだ頬がほんのりと紅潮しているAに答えたのはグラエナだった。
柔らかな笑みを浮かべ、大きく頷いてみせる。
『良かったぜ、A』
そして、その視線を隣のエアームドに移す。
『お前にしては上手くやったな』
『コンテストというのは良く分からぬ』
『そうかよ。…で、何かあったか?』
『いや。純粋に演技を楽しんでいるものだけだった。その他には…会場外から遠眼鏡で視察している者共がいたが、奴らではなかった』
この町に奴らの影はないだろう。
そう話したエアームド。
彼が演技の序盤で上空を旋回したのは、Aのフォローのためだけではなかった。
追手が迫っていないか、警戒するためだったのだ。
ポケモンの言葉はAには分からないが、2人の表情を見て何を話しているのかを悟る。
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桜光 - ピカチュウ・・・が崩壊してる(;・д・) (2018年12月28日 21時) (レス) id: c1c7fb77d9 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 謎を作ってしまい本当にすみませんっ!ずっとミスしたままになるところだったので、とても助かりました!そう言っていただけてとても嬉しいです、ありがとうございます! (2017年1月10日 15時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
- それに、よくある作品のように話の内容もぶっ飛んでなくてしっかりしてるし、文章も上手のようなので……とても好きです!これからも頑張ってください。((突然すみませんでした。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
- あ、いやいや目に余るなんて……貴方の作品は凄いと思っています!そういうことだったんですね。謎が判明して良かったです。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 私も時折見返して変換ミスがないか確認していますが、それでも見落としてしまうことがあります。目に余るようでしたら、何話目にミスがあるのか教えてくださると嬉しいです!出来る限り早く対処させていただきます。ご迷惑をおかけしてすみません。長文失礼致しました。 (2017年1月10日 12時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こうもり | 作成日時:2016年7月18日 7時