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30:初めての町 ページ31

「あの…宜しければコンテストの優勝者とエキシビションマッチをしてくださいませんか?あなたほどのコーディネーターのコンテストバトルが見られるとなれば、町の皆さんも喜びます!!」
「わ、私が!?」
「ええ!是非お願いしたい!!」



気恥ずかしさが混じったような困り顔をしていたヒカリは、やがてにっこりと笑った。


「…私で良ければ、出させてください!」
「本当ですか!?ああ、ありがとうございます!!」
「よかったな、ヒカリ!」
「それだけヒカリの演技がいろんな人に感動を与えてるってことだからなぁ」
「もう…タケシ、恥ずかしいから!」
「ヒカリの演技、僕も楽しみにしてるね」



カイトまでぇ…と少し頬を染めたヒカリ。
その微笑ましいやりとりに、ジョーイの笑顔も3割り増しで柔らかくなっている。


「ヒカリさん、私も応援させてもらうわね!それから、お待ちどうさま。ポケモン達はすっかり元気になりましたよ!」


ラッキーが押してきたカートの上で、ピカチュウとポッチャマが手を振っている。
2体はすぐにトレーナーに飛びつき、サトシ達はモンスターボールを受け取った。
カイトもグラエナとエアームドのボールを受け取ると、そっとヒカリ達の方を見る。
町長からコンテストについての説明を聞いているところで、カイトにはあまり関係がない。折角だから、初めてのポケモンセンターをもっと見てみたかったので、散策してみることにした。


「タケシ、僕ちょっと散歩してくるね」


そう断りを入れると、ポケモンセンターの奥へと向かう。
村にはなかった最新設備はどれも目新しく、センサー式の灯が点いたときにはついびくっとしてしまった。
そうして廊下を歩いていると、大きなドアの前を通りがかった。嵌めてあるガラス越しに向こうを覗くと、どうやら中庭があるらしい。好奇心に任せて、カイトはドアを押し開いた。


そこでは、何人かのポケモントレーナーがポケモン達と戯れていた。
技の指示を細かく出しているのを見受けるに、どうやらコンテストの練習をしているらしい。


「モココ、電撃波よ!」


一際大きな声がする方を向くと、桃色のポケモンが電撃を放っている。ただの攻撃でなく、電撃が波紋のように輝いているのでとても美しい。
ポケモンを中心として波のように広がっていたそれは不意にコントロールを失い、捻じ曲がったエネルギーは森の方へと飛んで行った。


「もう!何やってるの!」

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桜光 - ピカチュウ・・・が崩壊してる(;・д・) (2018年12月28日 21時) (レス) id: c1c7fb77d9 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 謎を作ってしまい本当にすみませんっ!ずっとミスしたままになるところだったので、とても助かりました!そう言っていただけてとても嬉しいです、ありがとうございます! (2017年1月10日 15時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
- それに、よくある作品のように話の内容もぶっ飛んでなくてしっかりしてるし、文章も上手のようなので……とても好きです!これからも頑張ってください。((突然すみませんでした。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
- あ、いやいや目に余るなんて……貴方の作品は凄いと思っています!そういうことだったんですね。謎が判明して良かったです。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 私も時折見返して変換ミスがないか確認していますが、それでも見落としてしまうことがあります。目に余るようでしたら、何話目にミスがあるのか教えてくださると嬉しいです!出来る限り早く対処させていただきます。ご迷惑をおかけしてすみません。長文失礼致しました。 (2017年1月10日 12時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こうもり | 作成日時:2016年7月18日 7時

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