13:こんにちは、育て屋さん ページ14
「…あら?そちらのお若い方々は?」
一行を迎えてくれたのは、何やら小物を運んでいた品の良い老婦人だった。
お爺さんが経緯を掻い摘んで説明すると、彼女は目を丸くした後に柔らかく微笑んだ。
「まあまあ、ありがとう!丁度ニャースの手も借りたいと思ってたところなのよ」
困ったように笑ったお婆さんの自然の先を辿ると…
「…わ、」
思わずカイトが声を漏らしてしまったのも致し方あるまい。
育て屋の広い庭を駆け回っていたのは、ピチュー、ププリン、ソーナノなどのベビーポケモン、ウパー、スボミー、ゴクリンなどの種ポケモン。そこに連れてきたビッパ達も加わり、一層賑やかになる。下手をすると庭の奥へ行ってしまいそうになるのを、老夫婦のポケモンであろうフローゼルが追いかけている。…まるでポケモンの保育園だ。
「いつもはもっと穏やかなのよ?だけど今回は小さな子達ばかりになってしまって…。さすがにこの年になると辛くてねぇ」
幼さ故に、昼夜問わずハイテンションなのだろう。
老夫婦の年齢を考慮すると、四六時中付きっ切りはさすがに身体に堪えるだろうし、はしゃぎ回るポケモン達を追いかけることも辛いはずだ。
元に、お爺さんに呼ばれて戻ってきたフローゼルは心身困憊といった様子で涙目になっている。
「フロ〜…」
「よしよし、お前はよく頑張ったよ」
「それで、俺達は何をしたらいいですか?」
「今からブラッシングをするつもりだったのよ。お願い出来るかしら?その間私はあの子達のご飯を作るから」
「それなら自分が手伝います!ポケモンフーズを作るのは得意なんです」
サトシとピカチュウがタケシの腕前に太鼓判を押したところで、役割が決まった。
サトシ、ヒカリ、カイトがブラッシング。お婆さんとタケシがフーズの準備。お爺さんとフローゼルは脱走する者がいないように全体を見守る運びとなった。
「せっかくだし、みんなにも手伝ってもらおっと!」
そう言うとヒカリは、ポッチャマ、ミミロル、トゲキッスをボールから出した。
「そっか!…じゃあ俺も!」
サトシが出したのは、ゴウカザル、ブイゼル、ムクホーク。それにピカチュウが加わる。
カイトはそれを横目で見ていたが、両手にボールを構えて仲間を呼び出した。
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桜光 - ピカチュウ・・・が崩壊してる(;・д・) (2018年12月28日 21時) (レス) id: c1c7fb77d9 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 謎を作ってしまい本当にすみませんっ!ずっとミスしたままになるところだったので、とても助かりました!そう言っていただけてとても嬉しいです、ありがとうございます! (2017年1月10日 15時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
- それに、よくある作品のように話の内容もぶっ飛んでなくてしっかりしてるし、文章も上手のようなので……とても好きです!これからも頑張ってください。((突然すみませんでした。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
- あ、いやいや目に余るなんて……貴方の作品は凄いと思っています!そういうことだったんですね。謎が判明して良かったです。 (2017年1月10日 13時) (レス) id: 3c17733505 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - さん» 私も時折見返して変換ミスがないか確認していますが、それでも見落としてしまうことがあります。目に余るようでしたら、何話目にミスがあるのか教えてくださると嬉しいです!出来る限り早く対処させていただきます。ご迷惑をおかけしてすみません。長文失礼致しました。 (2017年1月10日 12時) (レス) id: 2edc5e6d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こうもり | 作成日時:2016年7月18日 7時