Story.7 ページ8
「砕けろ 鏡花水月」
藍染が斬魄刀の解号を唱えた瞬間、現れた霧と乱れる水流。
水しぶきが軽くかかり体温が下がったからか、それとも目の前の水流に圧倒されているからか。
全く消えない鳥肌を見つめながら少し感じた恐怖。
なぜ浮かんだか分からない、
...これ、本当に水?
そんな疑問と圧倒的な光景を目にしても消えない確かな違和感。
自分の勘が正しいとは思わないが、それでもどこか噛み合わない私の思考。
ものの数分で終わったその儀式の後、気づけばベットリと汗をかいていた。
未だ隊士の注目を浴び続けている藍染は満足そうな笑顔を浮かべたが、やはり笑っていない目の裏の何かまでは察することが出来なかった。
「僕の鏡花水月は流水系の斬魄刀で、霧と水流の乱反射により敵を撹乱させ同士討ちにさせる能力を持つ。
この能力は味方までも巻き込む危険性があるからね、今日はこうして集まって見てもらったんだ。
この能力は知っている人間には効かない」
そんな説明を隊士にしている藍染を横目に、動悸が止まらない。
そんな時、
「宮本くん、顔色悪いみたいだけど大丈夫かい?」
私の思考の真ん中にあった人物からかかった声でハッと我に返った。
しかし私の考えを探るようなその表情。冷たい目。
ああ、そうだ。初めて出会ったその日に見た表情と同じゃないか。
そう思った時、なぜ今まで忘れていたのか
“惣右介にはあんまり関わらんときな”
その真子の忠告を思い出す。
怖い、怖い、今すぐ逃げ出したい。
...けれど。
固まるな。考えるのは、隊舎に帰ってから。
平然を装え。
そう思い、私は何も悟られないようにしっかり微笑みながら、
「...大丈夫です。海燕さんのも流水系の斬魄刀だったから思い出しちゃって。
少し気分が悪いので帰りますね、ごめんなさい。
呼んでくれてありがとうございました。」
そうお礼の言葉を告げて足早に五番隊隊舎を去った。
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mochi(プロフ) - 霊圧食べて元気出る飢餓王さん可愛い…( ˙-˙)w (2022年1月9日 11時) (レス) @page10 id: 25f818244b (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - Angielina Ogasawaraさん» すみません、この作品を書いたのが二年近く前なので弓親の登場箇所を覚えていなくて……。訂正するために読み直しますのでお待ちください。それか、登場箇所が何話だったか教えていただけると嬉しいです (2019年1月25日 23時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
Angielina Ogasawara(プロフ) - 弓親の名字が違います。長谷川ではなく綾瀬川です。訂正お願いします。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: 4b9d4590db (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ♂reon♀さん» 私の作品で不快になられたのなら申し訳ありませんでした。時系列は小説の設定のためわざと狂わしていますので直す予定はありません。私はそういうのも含めて夢小説の醍醐味だと思っておりますので、この小説が肌に合わないようでしたら他作品の方へお願いします。 (2018年12月23日 21時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
♂reon♀(プロフ) - 時間列がずれすぎだと思います。100年前には白哉はまだ子供で、そのうちにルキアが13番隊に入隊するのはおかしいです。それと、まだ11番隊隊長は更木剣八ではありません。キラ、恋次、雛森の3人で演習の時は既に五番隊隊長は藍染惣右介です。 (2018年12月23日 8時) (レス) id: d13ee7ed1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年8月1日 23時