Story.31 ページ34
林の影に身を潜め広場を見ると...やはりそこに居たのは藍染惣右介とギン。
...そして東仙要。
裏切り者が藍染の他にもいたとは計算外。
いや、ギンを部下として取っている時点で他にもいるであろう事を考慮しておくべきだった。
たしか彼は六車隊の席官だ。
六車隊が潰れるなんておかしいと思っていたんだ。彼の裏切りが原因？
その場に伏しているのは、リサ、鳳橋隊長、愛川隊長。
そして、
｢......藍染...！｣
剣をぬこうとしているのは血塗れの真子。
ゆっくりとあたりを見渡すとそこに居たのは
...ひよ里、六車隊長、
顔には仮面。未完全な虚化。
ギンの言っていたとおり、この一連の事件はやはり隊長格を使った崩玉の実験が目的だった。
早く内側の虚を抑えないとひよ里が死んでしまう。
いや、それだけじゃない。
｢...が...！？くそ...ッ、...俺もか...！｣
真子の目や口から吹き出た白いドロドロとした何か。
仮面の材料、虚化の初期段階。
同様にその場に倒れていた隊長格全員の顔の表面で形作られ始める仮面。
｢.......シ..ン..ジ....？｣
囁くようなひよ里の声。
｢要｣
｢はい｣
そのひよ里に向けられたのは東仙の刀。
忘れていた。あくまで藍染にとっては実験段階であることを。
皆、殺される。
私はローブを纏い姿を消したまま刀を抜き、ひよ里に向けられた東仙の刀を受け止める。金属同士がぶつかる鋭い音が鳴り響いた。
...力、強っ
刀が押し負ける。
しかし、隙は出来た。
｢我が血を啜れ 飢餓王｣
東仙が怯んだ一瞬で彼の脇腹に始解した刀を突き刺す。
危険を察知した東仙が後ろへ引いたため、霊圧を吸い尽くすことは出来なかったものの十分の深手であろう。
けれど
｢申し訳...ありません..｣
｢下がっていいよ要。｣
情報が甘かった。藍染にここまで使える手駒がいただなんて。それに加えて、
｢聡い君がココへ来るなんて予想外だよ、宮本くん。
...君はここに来られぬよう隊舎へ呼んでおいたはずだが？｣
...ここまで藍染が賢いなんて。
コソコソするのはこの辺が限界。
｢...予想外はこっちだよ、藍染
聡いアンタのことだから私がここに来ることも計算に入れてると思ってたからね｣
｢...やはり君は聡い子だ｣
姿を現した私にそう言ってニヤリと笑った藍染の顔が、見たこともないほど真っ黒で。
背中に一筋の汗が滑り落ちた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 378人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mochi(プロフ) - 霊圧食べて元気出る飢餓王さん可愛い…( ˙-˙)w (2022年1月9日 11時) (
レス) @page10 id: 25f818244b (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - Angielina Ogasawaraさん» すみません、この作品を書いたのが二年近く前なので弓親の登場箇所を覚えていなくて……。訂正するために読み直しますのでお待ちください。それか、登場箇所が何話だったか教えていただけると嬉しいです (2019年1月25日 23時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
Angielina Ogasawara(プロフ) - 弓親の名字が違います。長谷川ではなく綾瀬川です。訂正お願いします。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: 4b9d4590db (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ♂ｒｅｏｎ♀さん» 私の作品で不快になられたのなら申し訳ありませんでした。時系列は小説の設定のためわざと狂わしていますので直す予定はありません。私はそういうのも含めて夢小説の醍醐味だと思っておりますので、この小説が肌に合わないようでしたら他作品の方へお願いします。 (2018年12月23日 21時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
♂ｒｅｏｎ♀(プロフ) - 時間列がずれすぎだと思います。100年前には白哉はまだ子供で、そのうちにルキアが13番隊に入隊するのはおかしいです。それと、まだ11番隊隊長は更木剣八ではありません。キラ、恋次、雛森の3人で演習の時は既に五番隊隊長は藍染惣右介です。 (2018年12月23日 8時) (レス) id: d13ee7ed1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：近藤。
| 作成日時：2017年8月1日 23時
