日常よさらば【BLEACH】

Story.3 ページ4

｢戻りましたよー浮竹隊長｣



私が隊舎に着いたのは３時少し前。

帰ってきた隊舎ではもう既に、清音と仙太郎がスタンバイしており、

｢遅いよA｣
｢また来ねーかと思ったぞ｣

手を振りながらここに座れと引かれた座布団をポンポン叩いていた。

｢いや、もうあんな騒動は御免だし...それに、

あー！浮竹隊長私このお菓子めっちゃ好き！！私のだけ一個多めにしてください！！｣

そう、私がどうしても3時に隊舎に帰りたい理由はもう一つ。

浮竹隊長の用意するお菓子は冗談抜きで本当に美味しい。



そりゃあまあ、喧嘩の源になるぐらいには美味しい。



｢いただきまーすって、無い！！｣
｢スキあり！！｣

｢仙太郎！私のお菓子を盗るな！！｣
｢取られる方が悪ぃだろ！！それに菓子は食ったモン勝ちってね｣

｢...っ！！させるか！雷鳴の馬車 糸車の間隙 光もて此を六つに別つ 縛道の六十一、六杖光牢！！｣

｢うわ！テメェA！ズリぃぞ｣

｢鬼道も使ったモン勝ちってね、慰謝料として仙太郎の分も貰いますー｣

｢てゆうか、これ解け！！動けねーだろ！！｣
｢そりゃそうでしょ、動けなくしてんだから。｣


特に仙太郎とは毎日ドタバタしている。そこに、乱入してくるのが清音であって、


｢浮竹隊長に迷惑をかけるな！｣

｢いいじゃん、隊長楽しそうに見てるじゃん！！
というかさ、はじめに私のお菓子を盗った仙太郎が悪いと思わない？｣

｢同感｣

｢お前等束になってズリぃ！｣

｢食べ物の恨み舐めんな｣

｢大体お前俺の分まで食ったじゃねーか！！｣

｢あくまで慰謝料だから。原因は仙太郎にある｣



とまあ、こんな不毛な争いを毎日しているのだ。

以前はココに海燕さんまでガチで乱入してきたものだから毎日大惨事になっていたが、一連の事件の後はこの程度の可愛い喧嘩で済んでいる。



1日の中で一番体力使うのがこの時間だと言っても過言ではない。



｢ごちそうさまでしたー、散歩行ってきます｣



この後は毎日恒例、散歩と称した昼寝に出かけるのだが、


｢お、A。おやつは終わったんか？暇そうやなぁ。今からウチの隊舎遊びに来てや｣

｢げ、真子。待ち伏せ？趣味悪いよ。｣


隊舎の屋根の上にどっかり腰掛けていたのはどこかで見たことのある金髪で。

｢...たまたまや。じゃ、行こか｣

｢...勘弁してよ、疲れてんの...って人の話聞いてる！？｣


抵抗も虚しく、無理矢理引きずるように連れてこられたのは五番隊隊舎だった。

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