Story.14 ページ16
「うわっ!あっぶね...」
反射で真横に避けたものの、顔の真横をかすった拳。微かに頬に痛みを感じ、手でかすった場所を触るとベットリ付いた血。
...斬れてるわ、パンチで?...とんでもない。
それと同時に感じた一瞬の目眩。
霊圧が、吸い取られた。それもかなり。
双極の丘の地下で戦った時とは格が違う。霊圧なんて吸われなかったし、ここまでパワーもスピードもなかった。
だが...私もあの頃と同じだと思うなよ。
私は刀を捨てた。
飢餓王の入っていない抜け殻に頼っていては勝てるはずがない。
スピードには、スピードで。
瞬歩で飢餓王への距離を一気に詰め、目の前に躍り出る。
「...アンタを捻じふせればいいんだよね、面白い
縛道の七十五 五柱鉄貫」
「なっ...詠唱破棄!?」
「浦原さんのスパルタ教育舐めんなよ。
こんなこともあろうかと剣術の修行以外にはアンタの事連れてってなかったから知らなかったでしょ
連れていかなくて心より正解だった
破道の七十三 双蓮蒼火墜!」
私は飢餓王に強力な火の玉を浴びせたはずだった。
しかし、蒼火墜が飢餓王に当たった瞬間、消えた。
「ごちそーさん」
「...まさか食べた?...アレを?冗談でしょ」
蒼火墜を打ったのは空中。落下予定地点には飢餓王。そして...詠唱破棄のせいで威力が少し弱い五柱鉄貫を今にも飢餓王は破りそう。
...やばい。
しかし五柱鉄貫を解いた飢餓王は殴りかかっては来なかった。その代わり私の方へと向けたのは掌。
集まっていく光と高濃度の霊圧。
「虚閃!?...どうしよう、...やばっ」
見えた閃光と爆風に乗ったやってきた衝撃と全身に走った痛み。直撃。
意識はしっかりしているが体の動きが一気に鈍くなった。...本気で、痛い。
ただ、目の前で余裕をぶちかました表情をしている飢餓王を見ていると狼の姿の時に増して腹が立つ。
そして今の攻防で分かったことが2つ。
破道は喰われるけれど縛道は使える。
瞬歩を使えばスピードも抜ける。
白打をメインに相手の攻撃を避けつつの攻防にしよう。
詠唱した縛道で動きを封じれば大丈夫。
後は、運さえこちらの味方をしてくれれば、勝てる。
フラッと私が立ち上がるとニヤニヤしながら話しかけてくるソイツ。
「フラフラじゃねーか、さっさと俺に身体を渡しちまえよ。」
「ぬかせ。刀の分際でご主人様に勝てると思うな。
...縛道の二十六 曲光」
さあ。反撃、開始だ。
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mochi(プロフ) - 霊圧食べて元気出る飢餓王さん可愛い…( ˙-˙)w (2022年1月9日 11時) (レス) @page10 id: 25f818244b (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - Angielina Ogasawaraさん» すみません、この作品を書いたのが二年近く前なので弓親の登場箇所を覚えていなくて……。訂正するために読み直しますのでお待ちください。それか、登場箇所が何話だったか教えていただけると嬉しいです (2019年1月25日 23時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
Angielina Ogasawara(プロフ) - 弓親の名字が違います。長谷川ではなく綾瀬川です。訂正お願いします。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: 4b9d4590db (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ♂reon♀さん» 私の作品で不快になられたのなら申し訳ありませんでした。時系列は小説の設定のためわざと狂わしていますので直す予定はありません。私はそういうのも含めて夢小説の醍醐味だと思っておりますので、この小説が肌に合わないようでしたら他作品の方へお願いします。 (2018年12月23日 21時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
♂reon♀(プロフ) - 時間列がずれすぎだと思います。100年前には白哉はまだ子供で、そのうちにルキアが13番隊に入隊するのはおかしいです。それと、まだ11番隊隊長は更木剣八ではありません。キラ、恋次、雛森の3人で演習の時は既に五番隊隊長は藍染惣右介です。 (2018年12月23日 8時) (レス) id: d13ee7ed1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年8月1日 23時