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Story.4 ページ5

...さて、腹が決まったなら次、どうやって逃げるかを考えなければ。


そんなことを考え始めようとした所で、まだ目の前に藍染惣右介がいることを思い出す。


感情、表情も立派な情報。これから先、一つたりともくれてやるものか。




ただ、この状況を打開するには、藍染の案...藍染側に付く策に乗るのが定石だろう。



青ざめた顔を作れ。

焦り怯えた表情を作れ。

言動全てに気を配れ。



自分自身に課した課題は案外簡単にこなせた。

よく考えてみれば今までもずっと演技して生きてきたんだから当然っちゃあ当然である。

そうして考え藍染に対して絞り出した言葉。


「...私は、力が欲しい。
アンタの言う通り私は...私には浮竹隊長と浦原さん以外には何も要らない。

だから、アンタが2人に手ぇ出さないって約束するならコッチ側に付く」


「...らしくないな、てっきり断ると思っていたよ」

「正直、アンタには私はもちろんのこと浦原さんでも勝てないと思ってる。

だから2人を護りたいならこれが1番良い」


「やはり面白いな、君は。」





藍染が冷たい表情でニコリと私に笑みを向けた。


...もう怖いとは思わなかった。



話が終わり、数秒と経たず部屋の入口の戸が空いた。



「藍染隊長、お話は終わりました?」

「ああ、たった今終わったよ」


入って来たのはギンである。



...彼は尸魂界で私に向かって“自分は味方”とハッキリ言った。




本当に彼が“味方”ならばほとんど知らない“他人”として接した方が都合がいい。




「お前は...市丸。
藍染、東仙に市丸...護廷十三隊隊長は真っ黒だったのに中央はなんで気が付かなかったのかなぁ。

あの役立たず共め」


私がギンを見ながらそう言うと、案の定ギンは色々察したようで。


「おお、怖い怖い。折角可愛いんやからそんなに睨まんといてや、Aちゃん」

「下の名前で呼ぶな」


「それぐらいええやろ」

「良くない」




可愛いだの怖いだの、普段私に言ったことのないような言葉の羅列に名前に“ちゃん”付け。

よそよそしくて気持ちが悪かったが我慢だ。



「あ、そういえば。
藍染、私の刀何処にやった?見当たらないんだけど。」

「刀は返さない」


「何で?」


「保険だよ。いざとなった時刀がなければ逃げ出せないだろう?」

「人質ならざる物質って所か」





思ったよりも周到なようだ。

私はその後一旦部屋に戻り作戦を練ることにしたのである。

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作品ジャンル:アニメ
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近藤。(プロフ) - 明里香さん» 色々教えていただいてありがとうございます。ただ、昔の作品は誤字脱字含めて更新予定ないのでここから先教えて頂かなくて大丈夫です。(今まで教えて貰った箇所は折を見て可能なら修正します。時間が無いので直せなかったらすみません) (7月29日 9時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 21話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 20話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 19話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 17話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。3箇所あります。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年11月11日 13時

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