Story.24 ページ25
ふらふらな中でもどうにか意識を保っている私は黒崎たちを追った。
黒崎はグリムジョーもその場から離れさせてくれているため、グリムジョーも黒崎たちと一緒にいるはずだ。
……アーロニーロもノイトラもグリムジョーも強かった。
でも、彼らは……彼らの十刃としての番号は“1”じゃない。
まだ上がいるのだ。
けれど、虚圏の中にそれらしき霊圧は見当たらない。
……残りの十刃が消えた藍染と共に現世へ向かっていたのだとしたら。
どんな大惨事になることか、考えなくてもわかる。
ラスノーチェスの外に出ると必死に足を進めても先の見えない広い砂漠。
視界がグラつく、身体中が痛む、そして相変わらず高くなったままの体温は全て卍解を使った反動だ。
それでも必死に足を勧めていた……その時不意に感じた見知った殺気に反射で私は半歩下がる。
すると目の前を通り過ぎて行ったのは凄い霊圧と風圧を持った刀。
……この感じ、すごく身に覚えがあるけどココ虚圏だぞ。
「……チッ、こんなフラフラでも避けやがるのか」
落ちてきた影、聞き覚えのある声、そして私の視界を遮る巨体は、
「ふざけてんすか、今回ばかりはマジで死にそうなんでやめてもらえますかね……更木隊長。」
相変わらずの戦闘狂、更木剣八その人であった。
……なんでこの歩く暴力がここにいる。
「なんで更木隊長がこんな所に……。」
「乗り込んできたからに決まってんだろ。」
「誰と。」
「俺ァ一人で十分だって言ったんだがゾロゾロと邪魔なのが。」
「私ぶっちゃけ今話すのもしんどい。手短にしてください。……で、誰と。」
「朽木の野郎と涅と卯ノ花……後は覚えてねぇ。
それはそうと暇そうじゃねぇか、俺と殺し合いでも……」
「殺し合いしなくても死にそうって言ってんだろ。」
更木隊長に割と本気の殺意を抱きながらも、一ついいことを聞いた。
私のこの隊長不良は卯ノ花隊長に会えば万事解決、治していただけるのである。
いつもならここで刀にナビを任せる所だが、無理して戦ってくれた相棒をここでこき使うことが出来るほど落ちぶれてもいない。
「……更木隊長、卯ノ花隊長どこですか。」
「仕方ねぇな……乗れ」
「は……?」
すると、有無を言わさず放り投げられた場所は更木隊長の背中。いつもの、やちるのポジションである。
大きい背中はやけに安心する。そろそろ意識も限界だ。私は更木隊長に運ばれながら気を失うように寝た。
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近藤。(プロフ) - 明里香さん» 色々教えていただいてありがとうございます。ただ、昔の作品は誤字脱字含めて更新予定ないのでここから先教えて頂かなくて大丈夫です。(今まで教えて貰った箇所は折を見て可能なら修正します。時間が無いので直せなかったらすみません) (7月29日 9時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 21話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 20話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 19話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 17話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。3箇所あります。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2017年11月11日 13時