Story.2 ページ3
｢何か私に聞きたいことがあるかい？｣
｢...何でそんなに私に執着するの｣
藍染に尋ねられて一番はじめに口から滑り出たのは、実に素朴な疑問であった。
考えても答えが出なかった、それであって一番単純な疑問。
技術が欲しいなら浦原さんやマユリさんを引き入れようとすればいい。
力が欲しいなら尚のこと、私より強い人は沢山いる。
もっと有益な人材は、いる。
私がそう尋ねると、
｢君には理想というものがあるかい？｣
そう、少しずれた返事が帰ってきて一瞬戸惑った。
...質問してんのはこっちだっつーの。
そんな言葉は呑み込んで。
理想、というものに対する私自身の答えは案外スラスラと口から出てきた。
｢理想...ね。
理想、とは少し違うかもしれないけど私は普通の日常が欲しい。
皆が笑って過ごせる楽しい日常が。｣
私がそう言うと、藍染は少し考え込んだ後、
｢...少し語弊があるな。
君が欲しいのは
...その為に他人が死のうが君の心は痛まない｣
私の目を見て確かに、そう言った。
｢...何を言って｣
｢君は君自身の思っているほど善良な人間ではない、と言っているんだ。
他人のことも信用していない。違うかい？｣
｢...そんなことは、ない｣
ああ、なんだこれ。
口では否定をしても、藍染の言葉は次々と胸に突き刺さった。
同時に、怖い。そう思った。
表情が歪んでいるのがわかる、自分の顔が青ざめているのもわかる。
そんな私に気づいていてもなお、藍染は言葉を続けた。
｢君は自分の周りのものが壊れていくのが怖い。
今の君自身が本当に必要としているのは浦原喜助と浮竹十四郎の2人だけだ。
その他の人間のことなんて考えていないんだよ｣
｢...違う。｣
｢目の前で君の友達を殺そうとした私を目の前にして、怒りの感情も表さず、冷静にしている君の態度がもう既に異常だと気が付かないのかい？
君が今、私とこうして会話をしていられるのは浮竹十四郎と浦原喜助が無事だからだ。
君が今、私のことを“怖い”と思っているのは君以上に私が君のことを知っているからだ｣
｢...違う｣
ああ、怖い。
藍染に言われて、私が藍染に対していつも抱いていた恐怖の原因が腑に落ちた気がした。
...ここまで色々言われても、そんなことを冷静に考えている自分自身を初めて“恐ろしい”とも感じた。
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近藤。(プロフ) - 明里香さん» 色々教えていただいてありがとうございます。ただ、昔の作品は誤字脱字含めて更新予定ないのでここから先教えて頂かなくて大丈夫です。(今まで教えて貰った箇所は折を見て可能なら修正します。時間が無いので直せなかったらすみません) (7月29日 9時) (
レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 21話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 20話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 19話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 17話、俊光じゃなくて、瞬鬨です。3箇所あります。 (7月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2017年11月11日 13時
