君の心を奪いたい。【あんスタ】

give me your hart! ページ3

静かなミーティングルームに集まった大人気アイドルグループ・Knightsの3人。


嵐と司がいないその空間で、レオ、泉、凛月は真剣な顔で向かい合って座っている。


本来ならばこの時間は、プロデューサーのAと雑誌のモデルの仕事についての打ち合わせがあるはずなのだが。




｢…Aはなんて？｣


｢ドラマの撮影が長引いてるって。早くても30分後に終わるらしい｣




ご多忙のA、仕事で遅れることを知った3人は目を光らせる。





｢では。

＿＿第何回目かは分かんないけど、Aについて語ろうの会を開催する｣


｢最初のやつ言わなくて良くない？？？｣





キメ顔で言い放ったレオに真顔で凛月が言うがそんなのはお構い無しで、例の会が開催される。



実はこの会、泉とレオが夢ノ咲学院の3年生である時から3人で何度も開催されている。





何のための会なのか。

ただAのいい所を挙げていって『分かる〜〜〜』『しんどい〜〜〜〜』『無理一生推す〜〜〜』と言い合うだけの会である。特にこれといって重要なアレではない。


そしてAはそんな会が開催されていることなど知らないし、これからも知ることは無いはずである。






｢まず、だけどさ

俺たちの卒業前に開催された夢ノ咲学院限定ライブほんっっとうにやばかったよな｣


｢俺叫んで喉潰れたからねぇ｣


｢セッちゃんの叫び声Aにまで聞こえてたらしいよ｣


｢えっほんとぉ！？Aなんて言ってたぁ？｣


｢引いたって言ってた｣


｢セナめっちゃ草｣


｢うるさいよ王様ぁ！！！！俺を草にするなんてありえないんだけどぉ！！！｣


｢いやそういう意味で言った訳じゃないんだけどな｣






先程まで静かだったミーティングルームが一気に騒がしくなる。


頬を赤くして楽しそうに語る3人の口が止まることは無い。





｢俺Aから投げキッスもらった、はい俺優勝〜｣


｢ハァン！？俺だってエアーハグしてもらったからぁ！｣


｢おれはおれの作った曲ライブで歌ってもらった！！｣


｢それ言ったら俺がデザインした衣装着てもらったしぃ｣


｢あんずが作ったやつじゃんそれ

俺前にAにスイーツ作って美味しく食べてもらったもんね〜｣


｢あんなダークマター食べさせたわけぇ！？あんなに麗しいAにぃ！？｣


｢セッちゃん失礼すぎない？｣






口論にヒートアップしてるかのようにも思えるこの会話。残念だがこれが通常運転。これがアイドルの裏側である(大嘘)

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