look at me！ ページ15
｢嗚呼、女神さま自らこの部室に来ていただけるとは…！なんて素晴らしいのでしょう！Amazing！！｣
｢おいこら変態仮面！薔薇をばら撒くんじゃない！｣
｢おやぁ北斗くん！それは駄洒落でしょうか…✩｣
｢うわ…北斗先輩！やっちゃってください！そのままグーで！ガツンと！！｣
｢(どうしようすごく保健室に帰りたい)｣
演劇部の部室の入口で立ち尽くす私。
私の周りに撒き散らされた薔薇の花びらがいい香りを漂わせている。
ふる、と頭を振れば、私の髪にとまっていた花びらがいくつかハラハラと落ちていく。
上品な香りはエレガントそのもの。
しかし部室内はどうだろう、エレガントの『え』の字もないほどに騒がしかった。
北斗くんに廊下で呼び止められ、演技にアドバイスしてくれと頼まれた今日の昼休み。
他でもない真面目な北斗くんのお願いだ、聞かないはずがない。
そう思って張り切ってここまで来たのだけれど。どうしよう本当に帰りたい。
こんなにこの場から逃げ出したいと思ったのはじめてすぎる
ワンチャンそっと姿を消してもバレないんじゃ…？と実行しようとしていたのを読んでか、私に背中を向けていた渉くんがいきなりぎゅんっとこちらを向いた。
｢さぁさぁ、遠慮せずにどうぞおくつろぎください✩丁度英智からいい茶葉を貰ったばかりでしてねぇ！｣
｢え、えっと…別にそこまでしてくれなくてもいいよ？私ただ北斗くんの練習見に来ただけだし｣
｢そんなこと言わずに！ささ、どうぞお掛けください！！｣
｢わぁっ！？｣
ずかずかとこちらに歩み寄って、ワルツを踊るかのように渉くんに手を取られて彼の腕の中でぐるんっとターンさせられる。
遠心力でそのまま力が抜けた先にはソファーがあり、私は気付けばそこに腰を下ろしていた。
そしていつの間にか目の前にある紅茶。なにこれこわい。
｢だ、大丈夫か女神！｣
｢え？あ、あぁ…ちょっと状況を読み込むのに時間がかかって…｣
｢きぃっ、変態仮面め…女神さまを混乱させて…！
大丈夫ですよ先生、俺と北斗先輩がぶちのめしてきますから！｣
｢なるほどね、君らが私のことをたまに女神と呼ぶのは渉くんの影響か｣
慌ただしいなぁと他人事のように考えながら、私は出してもらった紅茶に口をつける。
ふわりとハーブの香りが鼻から抜けて少しだけ心が落ち着いた気がした。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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ひかり(プロフ) - 月兎さん» 承知しました！お話に入りきらなくて続編での更新になる可能性が高いですが是非読んでくださいね！ (2020年3月26日 15時) (
レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - リクエストします。羽風先輩VS神崎くん と 神崎くんと時代劇の撮影と伏見くんVS茨くんをリクエストします。更新頑張ってくださいね。 (2020年3月26日 14時) (レス) id: fdb5669a18 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです…！リクエスト、応えられるよう頑張ります！ (2020年3月23日 15時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - リクエストよろしいですか？「ライハ組とりっつが、ひっそりと夢主の好きな所を話し合ってる」みたいなのが見てみたいです！毎回面白くてにやけながら読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2020年3月22日 23時) (レス) id: 456648e3b3 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - リクエストに答えて下さりありがとうございます！！凛月くんの方も楽しみにしていますね！！ (2020年3月19日 17時) (レス) id: bd5bbfc6ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす
| 作成日時：2020年2月12日 22時
