look at me！ ページ2
キーンコーン、と授業の始まりを知らせるチャイムが学校に鳴り響く。
ちょ〜だるぅい、と呟いたのは一体誰の声か。
時刻は2時半頃。
昼休みの後の5時間目にやる気が完全に無くなった生徒らは、授業を今から受けるとは思えない程にだらけていた。
そんな彼らの教室に颯爽と向かう者がひとり。
ややヒールが高めの室内シューズを履き、白衣をはためかせて歩く彼女はこの世のものとは思えない程の美しさだ。
すらりと伸びた手足、透き通るような白い肌、柔らかな茶髪。
琥珀色の瞳は太陽の光を浴びてきらりと輝く。
血色のいい唇は肌の白さよりそれを際立て、どこか色っぽさを感じさせる。
そんな唇は緩やかな弧を描いていた。
鈴を転がすような声で鼻歌を歌いながら歩く彼女もとい＿＿最果Aである。
目的地に到着したらしい彼女は流れるような動作で教室の扉を開ける。
そこに広がる光景＿＿生徒たちがだらけている様子に少し目を丸くしたあと、優しげな笑みを浮かべた。
｢こらこら、生徒諸君！
もう授業のベルは鳴ったよ〜、それなのにこぉんなにだらけてていいのかな〜？｣
困ったな〜と、全然困っているようには見えない表情でそう言った彼女に、今度は生徒たちが目を丸くする。
しかし彼女はそんな彼らを気にすることも無く、教室に入ると教壇に立って白衣の腕をまくった。
｢さてと。遅れちゃってごめんね、さっき学校に着いたばっかりだったんだ
じゃあ、気を取り直して出席取るから呼ばれたら返事してね〜｣
そう言って生徒の名前をひとりひとり丁寧に読み上げた彼女はチョークを手にして、1度生徒の方に向き直った。
｢…ほら、いつまでぼーっとしてるの？
はい、保健の教科書開く！陣先生から前回のページは聞いてきたからね、そこの続きからいくよ｣
彼女のそのセリフで意識を取り戻した彼らは慌てて教科書を手にする。
彼らからしたら、最果Aが教壇に立っていることが夢のようでにわかに信じ難かったのだが。
現に1度だけ、3-Bの日々樹渉にイタズラをされた事がある。
彼女に成りすました日々樹渉が教室に乱入して暴れ回って…と散々な目にあったことを3-Aの生徒が忘れるはずがない。
しかし今回はどうやら本物らしい最果Aの授業に、少しだけ高揚感を感じていた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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ひかり(プロフ) - 月兎さん» 承知しました！お話に入りきらなくて続編での更新になる可能性が高いですが是非読んでくださいね！ (2020年3月26日 15時) (
レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - リクエストします。羽風先輩VS神崎くん と 神崎くんと時代劇の撮影と伏見くんVS茨くんをリクエストします。更新頑張ってくださいね。 (2020年3月26日 14時) (レス) id: fdb5669a18 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです…！リクエスト、応えられるよう頑張ります！ (2020年3月23日 15時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - リクエストよろしいですか？「ライハ組とりっつが、ひっそりと夢主の好きな所を話し合ってる」みたいなのが見てみたいです！毎回面白くてにやけながら読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2020年3月22日 23時) (レス) id: 456648e3b3 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - リクエストに答えて下さりありがとうございます！！凛月くんの方も楽しみにしていますね！！ (2020年3月19日 17時) (レス) id: bd5bbfc6ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす
| 作成日時：2020年2月12日 22時
