【ツイステ】ツイステッドワンダーランドの歌姫

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この風は どこからきたのと
問いかけても 空は何も言わない

この歌は どこへ辿り着くの
見つけたいよ 自分だけの答えを
まだ知らない海の果てへと 漕ぎ出そう

ただひとつの夢 決して譲れない
心に帆を揚げて 願いのまま進め
いつだって あなたへ 届くように 歌うわ
大海原を駆ける 新しい風になれ

ウタが短いながらも歌い終わると、石像はみるみるうちに修復されて行った。

歌を歌っている最中に、メインストリートに集まっていた生徒を見つけて学園長であるディア･クロウリーが主犯格であるエース達を説教し、説教が終わったかと思うと今度はウタの元へとやって来た。

『学園長、おはようございます』
｢おはようございます。ウタさんでしたか……よくぞハートの女王の石像を元の形に戻してくださいました。ありがとうございます！｣
『気にしないでください！それじゃ、私達も授業があるので先に行きますね』

ウタがクロウリーに対してお辞儀をすると、先を歩いて待っていた3人の元へウタは走っていった。

そして放課後になり、これから4年間この学園で生活していく者として構造を知っておきたくなり、ウタは最後に中庭を見ていた。

中庭には立派な木が生えていてそこに腰を下ろすと、目を瞑って自身が消え去った(亡くなってしまった)あの世界のことを思い返していた。

『(ルフィは、ちゃんと海賊王になれたのかな……シャンクス(お父さん)達は私の死を乗り越えられたのかな……)』

そう思い返して目を開けると、目の前にはターコイズ色の短髪に右耳に髪と同じ色のピアス、ゴールドとオリーブのオッドアイに、髪に黒のメッシュが入った男子生徒の姿があった。

｢あっ、やっと起きたぁ〜｣
『えっ……誰？』
｢俺？俺はねぇ〜、フロイド･リーチって、いいマース｣
『初めまして、私はウタ』

自身の名前もフロイドに教えて直ぐに、フロイドは何かを考える素振りをした。

｢じゃあ、クマノミちゃんねぇ！｣
『え？ク、クマノミ？』
｢そーそー、だってクマノミちゃんってさぁ元気いっぱいの歌姫じゃん！だから、好奇心旺盛なクマノミと同じだな〜っておもってさ！｣

フロイドはそう言うと、｢ばいばーい｣と言って中庭を立ち去って行った。

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