【黒バス】赤司家のお嫁さん。

18...黄side ページ18

俺もシャワーを浴び終えて


彼女がいる

リビングに行ったんだけど



「…っ」

扉を開けて驚いたんだ







彼女は

膝を抱えて顔を隠すように

床に座っていたから









「…Aちゃん」


また泣いているのかと思って

心配になった









けど君は

ゆっくり顔を上げて


「…お帰りなさい、黄瀬さん」

ってにっこり微笑んでた









.









「…よかった」



「……え」





安心したら

つい、ぽろっと

そう言ってしまっていた




俺は

急いで口元を手で隠して




「あ、いや、なんでもないっす」

と、君に伝えたら







「…ふふ」

て、君は笑ったんだ








「…な、なんすか」

「ふふ、いえ」


笑いを堪えながら

俺をみてくる彼女に









.









「んな悪い子には、こうっす」


「え、…きゃっ」




近くにあったクッションを

彼女に向かって投げた






それは見事

彼女の顔に命中したんだけど






「…えいっ」


って、投げ返されたんだ







ボフッ

と、俺の顔にも命中したそれを



「はは…やったっすね」


「…ふふ、お返しですよ」





と、投げ返して


ふたりで

ふざけあった









.









泣いている君も

綺麗だって思ったけど







そうやって

無邪気に、何も考えずに

楽しそうに笑っている君の方が






何倍も、素敵で









何倍も…綺麗っすよ。

19→←17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す