【黒バス】赤司家のお嫁さん。

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黄瀬さんに



「俺の、家に来ないか」

て、言われたときは


正直、戸惑って

少し、黄瀬さんに危機感を覚えたの









.









でもそんなのは

私の勝手な誤解だってことに気づいたんだ






だって彼は

心配そうに

私を見つめてきて


申し訳なさそうに提案してくれたんだもの







そんな彼が

そんな事を考えているはずがないんだ









.









私のほうが

黄瀬さんに申し訳ない


彼を疑ってしまったんだから









雨で服が濡れて

寒いはずなのに


体が熱くなるほど

恥ずかしかった









.








私は俯き気味で




「...お邪魔します」

て、黄瀬さんに甘えてしまったの




今日だけは

あの家には帰りたくなかったんだ







私がそう思ってたら

黄瀬さんは

「んじゃ、行こうか」



て、柔らかく微笑んでくれたの









.









彼は

家に向かっているときも

隣で傘を差しながら


私が買った

荷物も持ってくれたんだ







「肩、濡れてない」

と、心配してくれて


私の歩調に合わせてくれたの





「大丈夫です。......でも」


私なんかよりも

自分のことを気にして欲しい





私を雨から庇うかわりに

黄瀬さんが

全然傘に入っていなくて

濡れてるんだ









.









黄瀬さんは

私の気持ちを悟ってか



「俺は大丈夫っすよ。それに...Aちゃんに風邪引かれるほうが、俺、嫌っすから」





「......っ」


前を向いていた彼は

私を見て

眩しいほどの笑顔を私に向けてくれたの









.









なんで彼は

私が言われて嬉しいことを


こんなにも

さらっと

言いのけてしまうのだろう








なんで彼は

こんなにも









優しくて

暖かいのだろう...

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