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アサガオの花言葉 11 ページ11

万斉から教わったと口にしようとしたが、慌ててその言葉を飲み込む。

晋助はこの部屋から私を出すことを許したことがない。

彼の部屋に通っていることは秘密にしている事だ。

もしバレたら…。


「万斉だろ、その歌」


え。

バッと振り向くと、怪しく笑う晋助がいて。

どんどん距離を詰められる。


「あいつがこの部屋に来る事はねぇからな。お前、万斉の部屋に通ってるだろ」


顎をそっと掴まれ晋助と無理やり目を合わせられる。

冷や汗が流れ落ち、何も声が出せなくなってしまう。


「ックク、目が正直だな」


手は離れていき何故か機嫌がいい晋助。

…あれ、怒ってない?

不安げな目を向ければククッと喉を鳴らし笑った彼。


「ここに来たときゃ死んだ目してやがったが、ようやく人間らしくなったじゃねぇか」


怒られると思っていたが、むしろ何だか嬉しそうだ。


「叱らないの?私の事」


「あぁ、躾を守らなかったからか?…そうだな」


その時。

思いっきり後頭部に手を回される。

グイッと引き寄せられ強引にキスをされた。

突然来た刺激にビックリし、目を丸くする。

そんな私にお構いなく舌が入ってきて。

激しく唾液が絡まり息が上がってくる。

艶かしく下品な音が部屋中に響き渡り、恥ずかしくなり彼から離れる。


「おいおい何勝手にやめてんだ」


「やっ…ちょ、まっ」


手を絡められる。

ギュッと握られ腰を引き寄せられた。

唇は何度も何度も塞がれ、垂れた涎を舐め取られる。


「いい目じゃねぇか。綺麗だ」


ドクン、と。

胸が鳴った。

知らない感覚に動揺する。


「何言って…」


「寝るぞ」


手を引かれ二人で寝ている布団へ。

押し倒され顔の横に晋助の手がつかれた。

…このまま、してほしい。



は…?わ、私何思って。



晋助はそのまま私を抱き寄せ眠りについた。

一瞬巡った考えに絶望する。


私、この男に今何を思った?

抱いて欲しいと、思った…?


こんなに優しく抱き寄せてくれる彼に。

こんなに心を許してくれている彼に。


はしたない感情を抱いてしまったのかと。


万斉が言っていた。

まず自分の部屋に人を入れるなんて有り得ないと。

それだけ私は許してもらえているのだろう。

…なのに。


戦艦の窓から差し込む月の光は何だか弱く感じた。

淡い綺麗な光が私の頬を照らし、火照った顔が徐々に冷めていく。


「…どうして晋助は私に優しいの」


彼の頭をそっと撫でると彼は少し眉を顰めたのだった。

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - チノちゃんさん» ひゃぁぁありがとうございますうう泣 (2020年7月20日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - 凄く良かったよぉぉぉぉお (2020年7月20日 1時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - きょこさん» わぁぁありがとうございました泣泣 本当に嬉しいです、、、!! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 高杉〜!!!かっこよすぎる!おもしろかったです。もっともっと読みたい…キュンキュンしまくりでした。ありがとう^_^ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 5129d38d73 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みきゃんさん» 了解しました!この作品の番外編をいずれ作ろうと思いますm(_ _)m (2020年6月19日 18時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年3月6日 13時

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